出版社内容情報
「ほんとうに意味のある国際協力とは何か」を求めて、四十か国以上でおこなったプロジェクトでの試行錯誤から生まれた方法論の数々。基礎知識から実践論理まで。
内容説明
国際協力のプロになりたい人に、基礎知識から現場の方法論まで、本格的ノウハウを伝授。
目次
第1章 国際協力師たち
第2章 貧困を減らす仕事
第3章 健康を守る仕事
第4章 プロジェクトを動かす仕事
第5章 現場で使う方法論
第6章 国際協力の実際と難しさ
第7章 エイズという挑戦状
第8章 環境問題を知ること
第9章 企業が動かす世界
第10章 宇宙船地球号
著者等紹介
山本敏晴[ヤマモトトシハル]
1965年12月8日生まれ。宮城県仙台市出身。医師・医学博士・写真家・国際協力師。12歳のとき、南アフリカ共和国の人種差別問題を目の当たりにして以来、開発途上国を中心に七十か国に及ぶ国々を訪問、各地の撮影を行ない、世界中で写真展を行なう。以後、さまざまな国際協力団体に所属し、アフリカや中東で医療援助活動をした後、自らの団体「NPO法人・宇宙船地球号」を創設。四十か国以上でプロジェクトを実施。現在、同団体の理事長兼事務局長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
♡kana*
13
ずーーーっと、気になっていること。知れば知るほど、興味が湧く。私に何が出来るのか、さっぱり分からないけれど。 山本さんの本は、リアルな状況が分かって、とても勉強になります。 『あなたは、絶対に死んではならない。 あなたが命を守るのは、あなたのためではなく、あなたが所属する組織に迷惑をかけないためであり、同じ日本人がからむ他の援助団体に迷惑をかけないためであり、なによりも、紛争地帯に何十万人もいる、貧困層の人たちへの援助を、途切れさせないためなのだ。』2015/03/09
シン
10
自分がそれに成り損ねた人間ゆえか、子どもたちに読んでみてほしいと思う。2007/10/23
空
9
んー、なんか難しいなあ。国際協力と言いながら企業が、国が、援助を必要とする国での優位な条件(石油発掘の権利など)を獲得するため富裕層にお金を渡し、経済格差を助長している面があると分かった。無条件でお金を渡すという援助をしたら、人は援助で生きる事を覚え自助機能が無くなると分かった。自立して生きていくための援助が必要なんだけど、援助する側も自国では味わえないリッチで楽な生活をしてしまい、自国に戻った後仕事に就けなくなってしまう人が一定数居るらしい。お金でなく自分で掴める幸せを渡せないものかなあ。2019/12/14
ちぃ
3
自分の進む道に自信が持てなくなったり迷ったときに読むと、「今、何をすべきか」に意識を戻すことができて、元気をもらえる。国際協力にちょっとでも興味がある人はぜひ読んでもらいたい本。ところどころデータの出所とかいつ時点のものかが曖昧でそこが残念だけど、こんなにわかりやすく、国際協力に携わっていくためのいろんな方法や、必要な知識、それからその長所と短所まできちんと書かれている本は他にないと思う。それでいて著者の思う「正解」を与えるのではなく読者に考える余地を残している。さて、今週も頑張るか(´-`*)2016/04/25
Kohei Yamamoto
2
国境なき医師団を経て、現在NGO団体の宇宙船地球号を率いる山本氏が、国際協力師-プロとして給与をもらい、国際協力に従事する人 になるための方法を説く。その方法とは、①英語能力、②なんらかの分野での修士以上の専門性、③海外滞在経験の3つであり、そのきっかけとしては青年海外協力隊が良いとしている。一番響いたのは、巻末の「国際協力師になるための方法はすでに提示しており、クリアなはず。あとは自分が本当にやりたいかどうかだけ。」という言葉。また、貧困との戦いの歴史は整理されていてわかりやすい。2018/07/01