出版社内容情報
バルサ材の筏コン = ティキ号、葦舟ラー号で漂流実験をこころみ、古代人がたどった大洋航海の足跡と人類移動の可能性をさぐる名著。
内容説明
バルサ材の筏コン=ティキ号、葦舟ラー号で漂流実験をこころみ、古代人がたどった大洋航海の足跡と人類移動の可能性をさぐる名著。
目次
第1部 地中海域の文化と古代アメリカの文化の間(初期の人間と大洋;先コロンブス時代にあったと思われる、アメリカから、そしてアメリカへの大洋航海ルート;どちらが正しいのか?―孤立論者か、拡散論者か? ほか)
第2部 古代アメリカ文化とポリネシア文化の間(ポリネシア居住の問題;ポリネシアとメラネシアを発見したスペイン人に対して果たしたインカの報告の役割;バルサ筏―南アメリカの原住民の航海に用いられたグアラ技術に特に留意して ほか)
第3部 太平洋の中継ステーション(ガラパゴス諸島における考古学;ココス島―先スペイン時代におけるインディオ航海の拠点?;イースター島の石像―問題と結果 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まのん
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ヘイエルダールJr.さんの講演を聞く機会があった後、大学の図書館で見つけて手に取った本。ただの世界一周旅行にはあんまり興味はないけど、学問的なテーマを掲げた大冒険ってのは憧れる。ただ、筏で大西洋横断ってのは僕には無理かな…。2014/07/30
わたる
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人類学者ヘイエルダールの論文集。コロンブス以前の大洋を障壁ではなく道であるとする立場(原始的な人間が大洋を渡れるはずがないという偏見への批判)で、海流と風の役割を見直し、文化、民族の伝播を掲げる。古代モデルの筏で実際にアフリカからアメリカ、アメリカからポリネシアへ渡ってみせた。特に南米からポリネシアへの文化伝播、イースター島におけるインカ的要素とポリネシア的要素の重層性を主張する。本書では考古学的知見を駆使して自説を展開する。2012/07/28