出版社内容情報
グランド・ジョラス=ウォーカー・バットレス、マッターホルン北壁冬期単独直登。極限の行動の生の証しを求め、苛烈な大自然と対決する超人ボナッティの心情が感動的な文章で綴られた驚異の記録。と同時に本書は彼のアルピニズムとの訣別の書である。併録/小西政継「ボナッティと私」。
内容説明
けっして忘れてならないことは、到達しがたいもののもつ魅力をいつまでも保つためには、これがいずれは征服されるにしても、それをぶちこわしてはならないのである。さらに忘れてならないことは、偉大な山々には、人間が与えた価値があるということである。そうでなければ、およそ山というものは、ただの石の積み重なりにすぎないであろう。
目次
大悲劇
プトレイの大岩稜―新ルート
アルピニズムについて
グランド・ジョラス北壁―冬期初登攀
ゼウスの膝もとで
アイガー北壁
寒極
ウィンパー稜
アルピニズムよ、さらば!
マッターホルン北壁―最後の単独行
重いメダル