馬車が買いたい!―19世紀パリ・イマジネール

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馬車が買いたい!―19世紀パリ・イマジネール

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  • サイズ A5判/ページ数 248p/高さ 22X16cm
  • 商品コード 9784560028544
  • NDC分類 235.065
  • Cコード C0022

出版社内容情報

 19世紀小説に登場する《我らが主人公》たちが野心を抱いて目指したパリ、そのパリの細々とした風俗・世相に、豊富な資料を駆使して鋭い検証の光を照射する。照らし出されたその先に我々の常識をはるかに超えた歴史像が浮かび上がった。歴史ファンのみならず文学ファンの嗜好にも耐えうる快作。

目次

プロローグ パリ街道の彼方
我らが主人公、パリに上る(郊外馬車と遠距離乗合馬車;郵便馬車と旅行用馬車;蒸気機関車の登場)
市門とパスポート―城壁都市パリ
パリの第一印象と宿探し―麗しの都の実体
食生活(安レストランの名店;自炊と賄い食堂)
リュクサンブール公園とチュイルリ公園―庶民とブルジョワの距離
パレ・ロワイヤル(ファッションの殿堂;売春と美食の殿堂)
グラン・ブールヴァール(盛り場の覇者;オペラ座の仮装舞踏会とパノラマ;犯罪大通り)
お金の単位と物価―小説の経済学的読み方
生活水準と家計簿―我らが主人公たちの現実と夢
馬車が買いたい(馬車なしダンディーの悲哀;馬車による階級識別法)
エピローグ カルチエ・ラタン今昔(我らが主人公たちの夢の跡)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ごへいもち

29
鹿島茂の本が好きなのにこれを読んでないのはダメでしょってことでやっと読めました。やっぱり面白い。注みたいな本を書きたかったとのこと。過去の時代の小説を読むのに貨幣価値がわかると本当にグッと近づく気がする。全部いちいち現代日本の貨幣価値に換算して書いてあるといいのに。馬車もいろいろあるのでひとくくりにするのはとんでもない。「メルセデス560SELから女が降り立った」という文章から受けるイメージをスズキアルトに変えてみろというのには笑った2013/09/23

Bo-he-mian

15
馬車の資料を探していて発見した本。著者は仏文研究者なので、19世紀フランスの馬車に限った記述だが、それでも大変面白い。いきなり「当時の人々にとって馬車がどんな価値を持っていたか知らなければ、真の意味で仏文学を楽しむ事はできない」なんて大上段に振りかぶる楽しさ。そもそも馬車は「板バネ」という、今でいうサスペンションが開発されるまでは、揺れと振動が激しくて人が乗れたものではなかった、という考えてみれば当たり前な事もこの本で知った。以来、リアル馬車を見るたびに「あるある!」と板バネをチェックするように(笑)。2018/09/08

春ドーナツ

11
憧れのダンディーになって、淑女のハートを射止めるには? 昼間の散歩用の無蓋馬車(服やアクセサリーを誇示する為)と夜会用の有蓋タイプ(夜はやさし、じゃなくて、暗いから誇示できないし、肌寒い)の二台持たなくてはならない。オスマン改造以前のパリの道路は汚物ドロドロでブーツやコートを汚すから歩く訳にはいかないのだ。レンタルや乗り合い馬車でお茶を濁しては、ステータスになりゃしない。現在の日本円に換算すると一台3000万円前後。「高嶺の花」という言葉があるが、まさに「高値の花」! こりゃ大変ですわいと深く同情する。2017/12/05

in medio tutissimus ibis.

8
十九世紀パリを舞台にした数々の小説を、「我らが主人公たちの物語は……ひとことで言えば「馬車が買いたい」という欲求を果たそうとして、上流階級や自らの自尊心と格闘するドラマであると断言することができる」と著者はいう。恋人を引き付けるにも、社交界で大きな顔をするにも馬車がいる。当時のパリの汚泥を避けるにも、経済力を見せつけるにも必要だからだ。身分が揺らいでついに経済力のみに裏書されるようになったためである。一方で余りに慎ましい貧乏学生の生活がある。その時代をしてバブリーと形容したのは、偏に著者の慧眼ではないか。2020/03/27

noémi

7
バルザックの人間喜劇を半分ほど読んだところで、この本を読んで、なるほどとうなづくところも多かった。たしかに19世紀の馬車というものは今のガイシャに匹敵するステイタスを誇るものだったと理解した。私は常々、裾を長くひくようなドレスをきていたヨーロッパの貴婦人は汚れが気にならなかったのかと疑問だったのだが、この本を読んで深く納得。気にしないどころか、そこにステイタスの焦点を当てていたと言っても言い過ぎではない。!ダンディは道をとぼとぼ歩いてはいけない。カブリオレかクーペに乗ってカッコよく決めなければ。2011/01/13

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