図書館―愛書家の楽園

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  • サイズ A5判/ページ数 302,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560026373
  • NDC分類 010
  • Cコード C0022

内容説明

アレクサンドリア図書館、ラブレーやボルヘスによる想像の書物、パニッツィの図書館改革、アビ・ヴァールブルクの図書館、ネモ船長の蔵書、強制収容所の図書室…。古今東西、現実と架空の図書館の歴史をたどり、書物と人の物語を縦横無尽に語る。

目次

神話としての図書館
秩序としての図書館
空間としての図書館
権力としての図書館
影の図書館
形体としての図書館
偶然の図書館
仕事場としての書斎
心のあり方としての図書館
孤島の図書館
生き延びた本たち
忘れられた本たち
空想図書館
図書館のアイデンティティ
帰る場所としての図書館

著者等紹介

マングェル,アルベルト[マングェル,アルベルト][Manguel,Alberto]
1948年、アルゼンチンのブエノスアイレスに生まれる。イスラエルのテルアビブで少年時代を過ごす。フランス、イギリス、イタリア、タヒチと放浪の生活を送ったあと、カナダのトロントに20年間住み、現在はフランス在住。著書に『世界文字にみる架空地名大事典』(ジアンニ・グアダルービとの共著、高橋康也監訳、講談社)、14か国語に翻訳されて仏訳がメディシス賞を受賞した『読書の歴史―あるいは読者の歴史』(原田範行訳、柏書房)がある。エッセイや戯曲、翻訳、ラジオドラマへの翻案なども手がけている。リエージュ大学(ベルギー)から名誉博士号を贈られ、フランスの芸術文化勲章オフィシエ受章者でもある

野中邦子[ノナカクニコ]
1950年生まれ。多摩美術大学絵画科卒業。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

149
The library at night.の翻訳。多くの図版とていねいな原注。人名索引と事項索引があり、事項索引にはグーグルからスタンフォード大学図書館まで興味深い項目が。自分が未読の多くの文献を参照している。手頃なものから拝見しながら読み進めてみたい。訳者あとがきに「原題にあるlibraryとは、図書館に限らず、書斎や書庫など、複数の本が集まった状態、または場所をさす。また、コンピュータなどのデータをまとめたファイルや、資料室を意味する場合もある。」と実用的な説明をされている。本好きの勉強の糧によい。2013/06/17

あつひめ

33
図書館や書庫は日常と全く違う宇宙のような場所かもしれない。それとも・・・読書家を別の世界に運ぶ船かもしれない。図書館の紙の匂いが読書家達に魔法を掛ける。図書館は場所も時代も関係なく繋がる世界。大きな図書館・・・自分のお目当ての物を探すのがタイヘンダ・・・と写真を見ながらため息をついたり。私も図書館の中で目当てのものを探す時には・・・旅の流離い人かもしれない???2011/02/08

兎乃

28
再読。図書館にかぎらず、書斎・書庫など、ありとあらゆる古今東西の「本」がある空間が紹介され、書物と人の物語が縦横無尽に語られる博覧強記。神話・秩序・空間・権力・影…15の切り口で「図書館」が語られるが、その全てに夢中になれる。紹介される書物や引用の言葉も魅力的。視力を失ったボルヘスのために朗読する仕事を引き受けたマングェル、この経験こそが羽ばたきの書音であり、月から地球を眺めるような読書フィールドの広さを獲得する最初だったのだろう。この本のワクワク感は、今日も書店へ図書館へと私を誘い、書斎を夢見させる。2012/12/03

Shin

23
再読。一年の始まりに、自分が一番好きな本を読む。書物とそれを集めるという行為について、万華鏡のように移り変わる視点と眩暈を覚えるほどの抱負な知識で愛情豊かに語り綴る「信仰告白」にも似たエッセー。人間はなぜ本を集めるという行為に魅惑され続けるのか。その理由を辿り、「図書館と呼ばれる人間の自画像」という最後の言葉に至る過程には、本好きにはたまらないエピソードが散りばめられている。自画像であるがゆえに愛し、憎み、そして決して離れることのできない人間と書物との結びつきの小さな証左として、今年も本を手に取ろう。2012/01/04

紅はこべ

22
難しい本かなと構えながら読んだが、文章は端正でこなれていて、すいすい頭に入った。とにかく著者の読書分野の広さに脱帽。ギリシャローマの古典から現代のミステリまで。古今東西硬軟取り混ぜ。地理的には欧州のみならず、アラブ、ユダヤ、中国日本まで。日本なら称徳天皇の故事(私、これ知らなかった)、中国なら四面楚歌まで引用されている。人類が図書館や書物の分類にかけた情熱、その裏の黒歴史焚書略奪まで目が行き届いている。読書への情熱が燃え上がってしまった。引用したい箇所が沢山。興奮した本だった。2015/03/13

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