内容説明
舞台は16世紀前半の神聖ローマ帝国。戦場で失った右手に精巧な鉄製義手を付け、武勇の限りを尽くした男の前代未聞・痛快無比の自叙伝。
目次
第1部 フェーデ(生い立ち、ブルグント遠征、辺境伯の小姓としての日々;スイス戦争、マクシミリアン一世から言葉をかけられる;盗賊騎士ゲッツの誕生、ニュルンベルク戦争での大手柄;厚顔無恥な傭兵を相手に、危険な立ち回りを演じる;追い剥ぎ同然の騎士たちがぶつかり合う、小さな逸話;砲弾で片手を失うは、鉄腕騎士となってますます暴れる;姓名未詳の煽動者を支援した。ゲッツ兄弟の短い逸話;対ケルン市のほか、フェーデがフェーデを呼ぶ日々;対バンベルク・フェーデ、ただし狙いはニュルンベルク;帝国追放刑と破門、さらには戦争で捕虜となる体験;生涯最高額の身代金を得るフェーデ、他の騎士との確執)
第2部 農民戦争(農民軍に無理強いされて、その隊長となったいきさつ;農民戦争の責任を問われ、二年の幽閉生活を送る;釈放に際しての条件、裁判官の横顔とルター派の信仰;シュヴァーヴェン同盟解放で失われた釈明の機会)
第3部 騎士としての武力行動(若いころ、一貴族の争いに加勢し、捕虜となる話;ジッキンゲンを訪れる途中、見知らぬ騎士に襲われる;恩赦で軟禁を解かれ、対トルコ戦争でウィーンにおもむく;すでに高齢ながら、カール五世のフランス遠征に参加する;世のため人のために生きたことを、今一度教訓として語る;神の恩寵を信じつつ、回想に終止符を打つ)
著者等紹介
ベルリヒンゲン,ゲッツ・フォン[ベルリヒンゲン,ゲッツフォン][Berlichingen,Goetzens von]
1480/81‐1562。「中世最後の騎士」と呼ばれた神聖ローマ帝国皇帝マクシミリアン1世の時代に、若年より剛勇をもって知られた小貴族。1504年のバイエルン継承戦争で右手首から先をカルバリン砲により吹き飛ばされたが、精巧な鉄製の義手を得て、以後ますます暴れ回る。口実を見つけては大貴族や繁栄する都市にフェーデ(私闘)をしかけ、賠償金や身代金を強奪するのだ。そのため盗賊騎士・鉄腕ゲッツと呼ばれ、大いに恐れられたが、ドイツ農民戦争に際しては農民軍の隊長に担ぎ出されている
藤川芳朗[フジカワヨシロウ]
1944年生。東京都立大学大学院修了。ドイツ文学専攻。横浜市立大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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六点
kuroma831
しいかあ
左手爆弾
塩崎ツトム