出版社内容情報
歴史の「意味」を捉えるとは、民族や国家の治乱興亡の客観的記述にあるのでなく、歴史の生命を捉えることにある。歴史を現象ではなく本体と捉えるベルジャーエフの視線は、歴史を歴史ならしめるもの、歴史の内的秘義の解明にむけられる。預言者的メシア的要素からこの「歴史的なもの」の解明をうながす。
目次
『歴史的なもの』の本質について(伝統の意味;『形而上学的なもの』と『歴史的なもの』)
天上的歴史について(神と人間;時間と永遠)
ユダヤ人の運命
キリスト教と歴史
ルネサンスとヒューマニズム
ルネサンスの終焉とヒューマニズムの危機(機械の登場;人間像の崩壊)
進歩の理論と歴史の終末