出版社内容情報
知的巨人が全霊をかたむけた主著『キリスト教辯証論』の草稿。人間存在の含む矛盾「無限と無、精神と身体、偉大と悲惨」は、キリスト教の「愛」の秩序にいたってはじめて解かれうると、熱情に溢れた名文に綴る。時代を越えて多くの人びとに読みつがれてきた、鮮烈な人間探究の書である。
目次
第1編 幾何学的精神と繊細の精神
第2編 人間学
第3編 不信者を駁す
第4編 「信仰の手段」
第5編 法律
第6編 思考の尊厳
第7編 キリスト教の教理
第8編 宗教の「基礎」の不分明
第9編 諸宗教
第10編 表徴
第11編 預言
第12編 イエス・キリストの証拠
第13編 奇跡の原則
第14編 教会の分裂
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くり坊
4
こちらの本を「note」にて読書記録を付けながら、ゆっくり、じっくり読み始めました。 https://note.com/kuribou2022/m/m6826500a9197 『パンセ』は断章の集まりで、924あるので、1日1つ、読むつもりなので、それだけの歳月をかける予定でおります。昨日、1つ目の断章が終わりました。今日が2つ目です。2024/09/19
MIZUHITO
3
信仰がいかに知性に反したものでないかを一生懸命説いた本。終盤は本格的なキリスト教説法になっていて、日本の宗教ちゃんぽんの雰囲気の中で生きる自分には受け付けないものだったが、中盤までの知性や感性についての考察は深く面白かった。名著といわれるだけあり、この本を読むことで、西洋圏の思想(必然的にキリスト教の影響を受けている)についての理解は深まりそう。読んでよかった。知性・感性では到達できない根源的な問いには、信仰が用いられる。これは人類が進化しない限りつきまとう業であり、積み上げられてゆく遺産なのだと思う。2013/04/13
へんかんへん
1
強情ものをピュロンの徒と2015/07/26
みお
0
中公文庫と文章が少し違っていたけど言ってることは同じだった。こっちの方がまだ読みやすかった。2017/05/10