感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さえきかずひこ
8
1980年にドイツのズールカンプ社から翻訳出版されたGelebtes Denken. Eine Autobiographie im Dialogの全訳。詳細は不明だが、もとはハンガリー語で出版されたようなので、重訳である(P.259)。20世紀前半に動乱の欧州で、一流の知識人でありかつ共産主義者として各国を渡り歩き、文学・哲学・政治・教育の各方面で多大な活躍を繰り広げたルカーチの姿が、170ページあまりのインタビューから概観できる一冊。近現代の欧州史とハンガリー史については予め知っておいて読むべきだろう。2018/10/20