出版社内容情報
長年ドイツ語の教鞭をとってきた日本人と、日本語自由自在のドイツ人とが、それぞれ時事文やエッセイ・小説(山本夏彦、富岡多恵子他)を課題文として翻訳に挑戦。その文の照合や相互分析を通して、独文の仕組や発想を学んでゆく有益かつユニークな本。学部学生や翻訳を志す人には必携である。
内容説明
時事文・エッセイ・小説の独訳に著者がそれぞれ挑戦、その結果の照合や相互分析を通して、独文の仕組みや発想を学ぶユニーク翻訳術。
目次
1 東京の家賃
2 ヘッドホンステレオ
3 人生五十年
4 ただの六畳じゃダメ
5 隅田川のほとりを歩いた
6 日本企業の西独進出
7 イタリアめぐり
8 自己教育ということ
9 利己主義の相対化
10 日本の庭
11 旅行者
12 横たわる川
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みずあめ。
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日本人とドイツ人の教授が、それぞれに和文独訳したものを互いに検討する内容。かなり面白かった。もちろんドイツ語の勉強にもなるけれども、ドイツ人と日本人の思考様式の違いが、二人の対話のなかに非常によく表れていて興味深い(ドイツ人のzielstrebigな意識など)。中級レベル(冠飾句くらい)まで身に付けた人が読むと、語学の勉強以上に学ぶことが多い。2012/09/22
へっぽこ
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和独翻訳を、母国語を異とする日本人とドイツ人の教授がそれぞれに訳を披露し、その違いについて話し合う。 文構造や冠詞、情報の補完にわたって、わかりやすく面白い。2011/12/04