内容説明
仏教、道元、そして良寛。深遠な世界を丁寧に読み込む。
目次
第1章 春(梅の花散るかとばかり見るまでに降るはたまらぬ春の淡雪;春の野に若菜摘みつつ雉子の声きけばむかしの思ほゆらくに ほか)
第2章 庵(柴やこらん清水や汲まん菜やつまん時雨の雨の降らぬまぎれに;軒も庭も降り埋めける雪のうちにいや珍しき人の音づれ ほか)
第3章 月と露(ゆきかへり見れどもあかずわが庵の薄がうへにおける白露;秋の野の草ばの露を玉と見てとらんとすればかつ消えにけり ほか)
第4章 ふる里(紀の國の高ぬのおくの古寺に杉のしづくを聞きあかしつつ;来て見れば我がふる里は荒れにけり庭もまがきも落葉のみして ほか)
第5章 俳句(酔臥の宿はここか蓮の花;梅が香の朝日に匂へ夕桜 ほか)
著者等紹介
立松和平[タテマツワヘイ]
本名横松和夫。作家。1947年栃木県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。在学中に『自転車』で早稲田文学新人賞。卒業後、種々の職業を経験、1979年から文筆活動に専念する。1980年『遠雷』で野間文芸新人賞、1993年『卵洗い』で坪田譲治文学賞、1997年『毒‐風聞・田中正造』で毎日出版文化賞。2002年歌舞伎座上演「道元の月」の台本を手がけ、第31回大谷竹次郎賞受賞。2007年『道元禅師』で第35回泉鏡花文学賞受賞、第5回親鸞賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
72
良寛さんの書が好きです。 さらっとしながら修行の深さがにじみ出る。難しいことはいらない、いつまでも見ていたい。 道元さんと絡めて書いてある。墨蹟写真付き。 なかなか良いです(薄いし)2022/07/06
田中寛一
21
良寛さんの和歌や俳句を通して、良寛さんの人と成りがよく描かれていた。子どもたちと戯れて遊ぶ良寛さんに、仏教的な意味づけしたり、和歌の中に仏教思想、特に曹洞宗の道元禅師の思想を汲み取り、その元の一文を示されていて、140頁の本書の中身はとても濃いものである。また書をされる人にとっても、取り上げられた和歌などの筆跡を見ることもできるのでいい。俳句「うらを見せおもてを見せて散るもみぢ」の辞世の句と示されている説明を読み、この句の奥深さを知ることができ良かった。2020/03/17
ruri
2
この本に繰り返しでてくるのが、 【よき人と交われるならよき香りがつくのだが、悪しき人と交われば悪臭がつく。】ということ。 人間関係においての基礎なはずなのに、都会の日常生活において忘れてしまってた。2016/02/09




