内容説明
パリ講和会議からサンフランシスコ講和会議まで淡々たる事実の積み重ねで描く昭和日本の栄光と悲惨。抑制した筆致に籠る熱情により昭和史見直しの先駆けとなった一冊。戦後教育の中で失われた日本人の誇りを冷静に見つめ直す村上兵衛の不朽の名著復刊。
目次
パリ講和会議―新興日本の登場
満州事変―孤立化へのみち
五・一五事件―“問答無用”の凶弾
二・二六事件―準軍事国家へ
日中戦争―近衛の登場と危険な泥沼
最後の日米交渉―開戦前夜
真珠湾―緒戦の大勝利
二つの島―ミッドウェーとガダルカナル
東条内閣の崩壊―忍びよる敗戦の影
神風の発進―起死回生の賭け
敗北の日―嵐は止まず
米軍進駐―その光と影
回復のとき―よみがえる日本
著者等紹介
村上兵衛[ムラカミヒョウエ]
作家、評論家。1923年島根県生まれ。広島陸軍幼年学校、陸軍士官学校卒業後、近衞歩兵第6連隊旗手をつとめ、陸士区隊長で終戦。50年東京大学独文科卒業。出版社勤務を経て「戦中派はこう考える」(『中央公論』56年)で論壇に登場。同人誌『新思潮』などで創作を発表。社会評論、ルポルタージュに健筆をふるう。73年から約10年は(財)日本文化研究所の専務理事・編集長として日本文化の海外紹介に活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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