内容説明
中国文学に新しい視覚を拓くアンソロジー。本邦初訳の諸篇を通して二十~四十年代の文学が秘めていた無限の可能性を紹介。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
虚ペン
4
穆時英「上海のフォックストロット」が素晴らしい。2016/10/06
がんぞ
1
現代と言っても「口語文運動」以降で第二次世界大戦直後までの文学。文字による文書が主たる統治手段であった彼の地では政治に無関係な文藝作品は存在せず、19世紀末前後に生まれ、《長征》(毛沢東率いる共産党軍が国民党軍に大敗走し延安にひきこもった)前後発表がほとんどの作家たちのあるいは身体的生命を奪われ、あるいは逮捕されておそらく拷問され、そこまで行かなかったとしても弾圧を受けたそれぞれの経歴は圧巻。作品はそれぞれ短編小説として無難というところだが、無難であるためにどれ程の注意が必要だったことか察するにあまりある2012/11/04