内容説明
質にかかわる現在の問題点とこれからのあり方を、日本文化に遡って考える―品質を磨き、危機に強い我が国固有の不確実性回避文化とは。
目次
第1章 我が国で生まれた質哲学とイノベーション概念
第2章 我が国の国際競争力から見た現在の問題
第3章 “モノ”への高不確実性回避文化、日本
第4章 改善努力の源泉とその強み、弱み
第5章 CSの国際比較、厳しい顧客が我が国の質を鍛えた
第6章 幸福感、IMDランキングも文化の影響を受ける
第7章 オペレーションマネジメント性能と経営成果、そして文化
第8章 コストから機能・質、そしてデザインの時代へ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
schole
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ホーフステッドの著書、「多文化世界」の4つの評価軸に焦点を当て、日本の過剰品質にもかかわらず、世界と比べてCSや競争力が低いのはなぜかを問う。同業者の「日本人はモノや時間は厳格だが、思想や概念については無頓着だ」という意見や、司馬遼太郎の日本人の気性に関する引用をもとに、ホーフステッドの4指標とCSデータと照らし合わせ、定量的な評価がなされている。また、トップと現場間の階級が変われば問題意識のずれが大きくなるデータもあり、現在揉めている五輪競技場のマネジメント不足をそのまま表しているようにおもえる。 2015/06/23