出版社内容情報
ヨーロッパ的合理主義的な自由に対し、自らの歴史と文化にかなった「内」から湧き上がる自由、つまり東洋的「自在」の境地に生きた日本人がいた。一休・世阿弥・等伯・弁慶・武蔵・隆盛・荷風・肇ら8人の肖像を描く。
内容説明
世阿弥・一休宗純・長谷川等伯・弁慶・宮本武蔵・西郷隆盛・永井荷風・河上肇。この国の歴史と文化、風土と個性にかなった自由=「自在」を修めた8人。
目次
序説 「自在」「人」および「代表的日本人」について
その1 世阿弥―「花」と共感
その2 一休宗純―「狂」と「面白き」の人生
その3 長谷川等伯―美における「自在」―ドラクロワとの対比において
その4 宮本武蔵―「観見二ツの事」
その5 「弁慶」―沈黙のコミュニケーション
その6 西郷隆盛―「人を相手にせず、天を相手にせよ」
その7 永井荷風―美と反骨の「自在」
その8 河上肇―戦時下における詩と自由