出版社内容情報
お伊勢参りの賑わい、交通の要衝に先進的な農林水産業、伊勢商人の情報力と財力による繁栄。その人物伝と地域興し。築城の名手・藤堂氏をはじめ、各所領の中で育てられた産業・教育・文化、いまに生きる知恵を集める。
内容説明
お伊勢参りに賑わい、志摩の海女が憩う陽光やわらかな国。熊野山林や鯨漁の港には、剛気な男たちの働きがあった。築城の名手・藤堂氏をはじめ、それぞれの所領の中で着実に育み伝えられた産業・教育・文化。公に私に、いまに生きる知恵を丹念に集めて編んだ、三重圏の人づくり読本。
目次
前章 近世の三重 その地域振興の足どり
第1章 自治と助け合いの中で(藤堂高虎の城づくり・町づくり;伊勢神宮の式年遷宮;熊野街道 ほか)
第2章 生業の振興と継承の中で(治田鉱山と紀州鉱山;丹生水銀と射和軽粉;松阪木綿の生産と普及;伊勢の三穂 ほか)
第3章 地域社会の教育システムの中で(谷川士清と神道教育―神道道場としての森蔭社;私塾鈴屋とその門流―本居宣長がめざしたもの;寺子屋「寿硯堂」―奉公に出る子どもを養成;竹川竹斎と「射和文庫」―万巻におよぶ書籍の蒐集 ほか)
第4章 子育てと家庭経営の知恵
第5章 地域おこしに尽くした先駆者(角屋七郎兵衛;河村瑞賢;大淀三千風と松尾芭蕉;西島八兵衛;野呂元丈;森万右衛門;蕭白と月僊;大黒屋光太夫;平松楽斎;松浦武四郎)
資料編 三重