出版社内容情報
世界に冠たる日本のハイテク革命は、軍事技術依存の米ソ経済に警鐘を発し、新しいデタント時代への確固たる条件を提示した。生産者の創意性を発揮しうる社会への広大な構想を描く。
内容説明
若者の関心は、世界に冠たるハイテク革命がなぜ日本で実現し得たのかに向けられた。軍事技術に賭けたために、競争力で致命的な敗退を喫した米国とソ連は、軍事技術が技術発展に害毒しかもたらさないことを、高い授業料を払ってようやく理解した。新しいデタントの息吹きは、その時代表現でもある。本書ではこの背景の解明から出発して、技術の革命をリードしたものが、庶民が豊かになる民富の蓄積を基礎にした民生技術にあったことを歴史的事実に踏まえて明らかにする。
目次
第1部 成長の限界は伝統技術の限界―技術というフィルターを通してみた世界
第2部 軍事技術と民生技術―「核と冷戦の時代」を終らせるもの
第3部 農工対立の神話を超えて―農耕基層文化論への文化技術学的アプローチ
第4部 活力を失わぬ社会のために―社会盛衰の文化・技術構造
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