出版社内容情報
勇払原野から野鳥やエゾシカ、そして開拓の地に心血を注いできた農民を追い出し、工業化を押しすすめようとした苫東巨大開発。地域の未来を外力による開発に託すことの不毛を衝く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
翔亀
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            読売新聞の苫小牧支局の記者によるルポ。ジャーナリストの傑作はこういう書物の中にも埋もれているものだ。開発と自然を考えるに絶好の場所と時に居合わせたということかもしれないが、ここに書かれている事実は長く伝えられてほしいと思う(幸い絶版にはなっていない模様)。時は1989年。今でこそ、むつ小川原開発とともに「大規模国土開発事業」の失敗事例として語られる苫東開発がまだ先行きが見えないものの進行中。残されたウトナイ湖は野鳥の会により保全が決まるが、新たに千歳川放水路計画が持ち上がる。一方、アイヌの地・二風谷で↓ 2015/04/13
          
        



