出版社内容情報
海、山、川、田畑の幸豊かな愛知、味噌のルーツ豆味噌を生かす味噌料理の数々。尾張藩時代からの伝統ある食べものと、江戸、上方の味覚がおりなす多彩な食。
内容説明
本書は、大正の終わりから昭和の初めころの愛知県の食生活を再現したものです。
目次
名古屋の四季と食事―洋食、外食を楽しむ人々
堀川端清洲越南家の食―先祖を敬い、伝承行事を守る大店の食事
尾張水郷の食―湿田のれんこんと川の魚貝を豊かに利用
尾張〈稲沢〉の食―伊吹おろしが干しあげる数々の切干し大根
愛知海岸の食―このわたづくりと養蚕に潤う浦
西三河〈安城〉の食―米、蚕、鶏、野菜も豊かな日本のデンマーク
東三河〈豊橋〉の食―春は山菜、夏の川魚、出来秋を彩るきのこ類
愛知山間〈奥三河〉の食―山深い里の雑穀、山菜、そしてへぼ飯の味
感想・レビュー
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小鈴
10
大正の終わりから昭和始め頃の食事を再現したもの。尾張は名古屋市に住む職人やサラリーマンの食事、大店商家の食事、水郷の食事、三河は海岸沿い、平野は安城市、豊橋の農家の食事、奥三河の山里の食事で構成されている。現在の住まいの心太や茹で豆(落花生)、ワタリガニ、シャコの食文化を知りたくて読むも、心太やワタリガニは知多半島の食文化の伝搬と見られるが、茹で豆とシャコについては謎が解けず残念。シャコはおそらく一色からと類推するが、茹で豆についてはまったく分からない。戦後に食べられるようになったのだろうか。。。2016/11/21