出版社内容情報
深根性の雑草を作物と共に育てると、土は肥沃度を一変し、作物は健全に育つ。雑草を厄介者とする発想からは想像もつかない効用。異種植物の生きた根の共生は有機農業の根拠でもある。
内容説明
本書の内容は、雑草についての学術論文ではなく、雑草を防除するノウハウでもない。雑草と言えば、作物の生育を妨げるもの、人間にとって敵である、と思うのが通例であるが、著者にあっては、そうではない。雑草といえども、種類により、時と所によって大いに役立つ味方であると強調する。それは、研究室や実験農場においての成果に基づいてのものではなく、主として世界の各地を遍歴して、土地土地で土着の人々が営んでいる伝統農法に学んだり、晩年にオクラホマ大学で教鞭を執りながらインディアンの居住地域に住んで、日ごろ彼らの農法に教えられたりしたことを根拠にしての主張である。
目次
1 少年期の出会い―伝統農法にふれて
2 雑草は敵か味方か
3 土の繊維状組織とは
4 生きた深根が土を耕やす
5 根は養分を吸収するだけではない
6 母作物としての雑草
7 輪作・混作の作目として
8 雑草と牧草地の改良
9 堆肥の質を高める雑草
10 雑草と野菜の品質
11 雑草と野生の動物たち
12 浸食と海綿状構造
13 土地・土地の雑草
14 万有共存の法則を基に
雑草の和名・英名一覧
感想・レビュー
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