出版社内容情報
地域にはさまざまな役職があるが、みずから進んでやりたいという人はまれであって、多くは回り番であったり、あて職であったりすることがほとんどだ。そのような「普通の地域」「普通の人」の地域事例というものはあまり取り上げられることがない。本書は全国8事例から「やる気」と動機と活動の関係から分析。誰もが、地域づくりに参加し、活動の支え手になれる方法を探究したユニークな地域づくり論である。
内容説明
地域にはさまざまな役職があるが、多くの場合、それはこなすものであって、最初から「やる気」があるとはかぎらない。そうであっても、誰もが地域づくりに参加し、活動の担い手になれる方法を探究したユニークな地域づくり論。
目次
地域づくりの「やる気学」の必要性
第1部 事例編(ため池管理の「やらされ感」を自己調整する「意義づけ」;地域福祉活動への参加を持続させる「ごちゃまぜ」動機;草刈り隊への参加動機の「複線化」;農泊受け入れ家庭のやる気を持続させる「心からの交流」;学びの場でそよ風のような地域づくりを育む「まじりあう時間」 「大人の学校」をめぐるUターン女性とその仲間たち;地域おこし協力隊の活動を円滑にする「他者志向」;想定外の役割を前向きに受け入れる「お役目」思考;集落営農法人の先代の心理的葛藤を緩和する「出番と目線」)
第2部 考察編(「やる気学」の2つの枠組みと「活動クラフティング」;若いみんなの「自分起点」参加と欲求理論;「関係系」動機によるやる気の持続モデル;リーダーの4つの役割と「やる気学」の未来)
著者等紹介
山浦陽一[ヤマウラヨウイチ]
大分大学経済学部 准教授。1979年生まれ。2007年東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程修了、博士(農学)。(財)日本農業研究所研究員を経て2009年より現職。これまでの研究テーマは無住化集落の農地利用、出入り作、集落連携、地域運営組織など。2019年、地域運営組織の中間支援組織である(一社)コミュニティサポートおおいた設立、理事
中塚雅也[ナカツカマサヤ]
神戸大学大学院農学研究科 教授。1973年大阪府生まれ。神戸大学農学部卒業後、地域づくり実務に携わりながら同大学院修了、博士(学術)。神戸大学助教、准教授を経て、2021年より現職。農学研究科地域連携センター長、神戸大学連携推進本部 部門長などを兼務
筒井一伸[ツツイカズノブ]
鳥取大学地域学部 教授。1974年生まれ。愛知県豊根村で都市―農山村交流や移住者受け入れの実務に携わりながら、2004年大阪市立大学大学院文学研究科地理学専攻修了、博士(文学)。同年に鳥取大学地域学部に着任して、講師、准教授を経て、2017年より現職。2024年よりNPO法人中山間地域フォーラム理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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