内容説明
花卉の生態学や生理学は、稲、野菜、果樹など他の農作物と共通するところが多い反面、花卉特有のところも多くあります。そこで、本書では、花卉に特化した生態学や生理学をも学ぶことで花卉園芸を理解できるように努めました。したがって、今までの花卉園芸学に関する参考書とはちがい、あえて個々の花卉を論ずる各論は含めていません。しかし、生産上重要である花卉や、研究対象としてよくあつかわれている花卉については、本文に含めるようにしました。さらには、花卉生産という出口をみすえたうえで、最新の知識と技術をとりいれ、花卉をより理解できるように努めました。また、はじめて花卉を学ぼうとする人にも理解しやすいように、図、表およびそれらの説明、専門用語の解説、話題のコラムを多くいれるようにしました。
目次
第1章 花卉園芸の特色と歴史(園芸と花卉;花卉の分類;花卉園芸の歴史)
第2章 形態と成長(生活環と形態;発育生理;開花生理)
第3章 育種と繁殖(育種;繁殖)
第4章 生産技術と環境管理(苗の育成;開花・生育調節;養水分管理;環境調節と省エネルギー技術;病害虫防除)
第5章 品質と利用(色と香り;品質保持;花卉園芸の新しい利用)