壊国の契約―NAFTA下メキシコの苦悩と抵抗

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  • サイズ A5判/ページ数 281p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784540121296
  • NDC分類 611.35
  • Cコード C0061

目次

国産トウモロコシのためのたたかい
第1部 論争―北米自由貿易協定(NAFTA)締結後のトウモロコシの大量輸入とGM論争(遺伝子組み換えトウモロコシ(GMコーン)とその専門家たち―トウモロコシ発祥の地で拡散するGM遺伝子。専門家だけにまかせてよいのか?
コーンとハイブリッド国民―メキシコの歴史と文化に深く根ざしたトウモロコシ農業。議論はどう展開してきたか?)
第2部 暮らしの立て方―北米自由貿易協定(NAFTA)がもたらした農業の危機と生活の激変(地域社会とその内部対立―コミュニティと水利組合と国家の関係を水利をめぐる抗争史からみる;農村の再形成―危機への農民的対応としての出稼ぎ・移住と、トウモロコシ農業のゆくえ;カンペシーノ、いまでは移民労働者とマキーラ労働者に?―農業への関心のうすれと、土地に根ざした暮らしのアイデンティティの問題)

著者等紹介

フィッティング,エリザベス[フィッティング,エリザベス][Fitting,Elizabeth]
カナダの文化人類学者。カナダのトロント大学卒業。New School for Social Researchで修士および博士号を取得。現在は、ダルハウジー大学(ノヴァスコシア州ハリファックス)人文社会科学学部の社会学・社会人類学助教授。コロンビアの首都ボゴタで都市農業についてのプロジェクト研究を開始。大学ではグローバリゼーション、ジェンダー、性差などの問題と絡めてラテンアメリカの食と食文化について講じ、社会人類学のセミナーを運営

里見実[サトミミノル]
1936年生れ。元國學院大学教員(1965‐2007年)。現在は同大学名誉教授。主として教育・学習理論と中南米文化・演劇運動にかんする著作・翻訳に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬参仟縁

22
2010年初出。トウモロコシ農業を文化として、広域的な経済や政治構造、社会階級との相関関係のなかで形づくられ、住民によって不均衡に分かち合われる意味や慣行の総体として扱いたい(27頁下段)。食糧支配体制(フード・レジーム)を最初に使ったのはハイエット・フリードマン(30頁下段)。農業資本が内発的発展の所産として勃興することを強調する者 (Cook and Binford 1990、35頁上段)。  2014/08/13

coolflat

1
NAFTA全般について知りたかったけど、題名に騙された感がある。要するに、NAFTAによって壊されたメキシコのトウモロコシ業の話。遺伝子組み換えトウモロコシや市場開放により、メキシコは主要トウモロコシ生産国からトウモロコシ輸入国へと転落した。このためにメキシコは自国市場を、米国・カナダからの補助金つきトウモロコシに開放しなければならなくならなくなった。農業の面から見れば、メキシコは壊国されたのだろう。しかしそれは一面であって、工業での面は逆に潤っているとも聞く。一方向から光を当てても、実態は捉えられない。2013/05/07

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