内容説明
昭和２０～３０年代の里地里山の暮らしと動植物の実態を古老に克明に聞き、伝統的手法で修復後に蘇る動植物の動向から里地里山文化を検証する。
目次
第１章 昭和二〇～三〇年代までの里地里山の暮らしとその変貌（循環型の生活を支えた土地利用；里山；水田；畑；家畜；里地里山の野生動植物とヒトの営み；ヒトの生活；北海道開拓地の里地里山生活）
第２章 伝統的技術による里地里山の修復と生態系の再生（北海道札幌市―放棄水田の修復と生態系の再生；和歌山県和歌山市―伝統的稲作による動植物の動向；北海道札幌市―放置林の再生と動植物の動向；福井県鯖江市と新潟県長岡市―柴刈りによるカタクリの再生；埼玉県滑川町―管理されたアカマツ林の野生草花；兵庫県三木市―間伐と柴刈りによる野生草花の動向；広島県呉市―柴刈りと落葉掻きによるギフチョウの再生）
終章 ヒトと動植物が育んだ循環型の「里地里山文化」
感想・レビュー
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アナクマ
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「なつかしい風景に未来を活きる知恵が隠されている」と考える著者が、25年にわたって集めた里地・里山の文化録。ヒアリング対象は全国13道府県の18地域。昭和20-30年代の暮らしを丹念に追った。薪と柴、カヤ場、水田、人糞尿、桑畑と養蚕。各地の特徴的な風物（カタクリ、ギフチョウなど）。虫食は15箇所で確認されました。理解を助ける図表も多い労作。◉本書を知恵袋とするか、懐古と捨てるか。無数の民衆が織り成した〈豊かさ〉をごらんあれ。2023/10/01
