内容説明
本書では、古代国家成立(飛鳥時代)から近代までの歴史的歩みを軸に、各地の農業の展開と国土の開発について、地域固有の水・土・里を「見きわめる」「使い尽くす」「見定める」「大事にする」「見試す」「見通す」「仲良くする」という7つの視点から整理し、これからの農業農村工学のあり方を探る。全国に広がる「農」や「農村」という日本のかたちを再認識するのに格好の書である。
目次
第1部 水土のまほろば(「水土の知」の地平を探る;対談・「水土の知」の多様性を稲作文化から考える)
第2部 水土を拓く知―連環を読み解く水土を拓く知の連環(見極めること;使い尽くすこと;見定めること;大事にすること;見試すこと;見通すこと;仲良くすること)
第3部 時代をこえて―地域編(根釧地域―原野から酪農の村へ;安積疏水―都市郡山の礎を築く;見沼代用水―水がとりなす低地と台地;亀田郷(新潟平野)―芦沼かた穀倉地帯へ
愛知用水―木曽川の水を知多半島に
湖東平野―マザーレイク琵琶湖と歩む
讃岐平野―ため池が拓く平野と未来
佐賀平野―クリーク水田地帯の形成)