内容説明
崖をのぼり、薮をこぎ、丸木の一本橋を渡り、薪でごはんを炊き、泥んこの田んぼをはね回る―木更津社会館保育園の年長組は、古民家と周辺の里山を生かした「森の分園」でまるで五〇年前の農家の子どものような六〇日間を過ごし、たくましく育っていく。そのベースとなる町なかの本園の環境づくりや保育も含め、二年半にわたり追跡。宮崎栄樹園長のユニークな教育論も「園長コラム」として収録。
目次
第1部 「里山っ子」の挑戦―年間六〇日(五〇年前の暮らしを体験する;里山の分園での自由な遊び;里山の恵みを食べる ほか)
第2部 里山保育のベースをつくる(「子どもの基礎体力」を育てる;運動会に向けた盛りだくさんの課題;ここでは、一人ひとりの子どもがみな主役 ほか)
第3部 子どもとともに保護者も成長する(保育園を支える保護者パワー;もうすぐ卒園だ;エピローグ)
著者等紹介
斉藤道子[サイトウミチコ]
フリーライター。東京都出身。上智大学文学部フランス文学科卒業。育児、保育、食、環境、ボランティアなどをテーマに取材・執筆している
岡本央[オカモトサナカ]
写真家。宮城県岩出山町(現大崎市)出身。出版社を経てフリー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kurorine Deneuve
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たしか家にあったはずだが図書館で見かけて借りる。娘の部屋の本棚にあった。どこを開いても知った顔ばかりで懐かしさがこみあげる。保育園のにおい(主にアンモニア臭)がしなくなって久しい我が子ら。森に行けば「これは食べられる、これは食べられない。」だった娘。日々忘れながら生きてるけど杉っ葉が良く燃えると知ってる息子。生きる力は身についていると思いたい。2013/06/07
つぼけん
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映画「里山の学校」を観た時に購入。作者の斉藤さんと写真の岡本さんお二方からサインも戴いた、とても価値ある本。子供にとってこんなに理想的な環境が現代日本にあったとは…この素晴らしい環境を作り出して維持している裏方の大人の方々の努力と、子供を見守る温かい眼差しに惜しみ無い拍手を贈りたい。映画は上映終わった後に拍手が起きて、そこに居合わせた幸運に感謝です。日本の未来を担っていくのは、この本に出てくるような、思いやりがあり逞しく元気な子供なんだと強く実感しました。2011/08/05