内容説明
WTO協定の一部をなすSPS協定(衛生植物検疫措置の適用に関する協定)のもとで、今日までに5つの事件について紛争解決手続きがとられ、WTOのパネル(一審)及び上級委員会(二審)の判断が下された。本書は、これらの先例の判断・解釈を解説するとともに、WTOの目的と加盟国の規制の自立性とのバランスが適切に図られているかどうかを点検し、問題点を提示する。
目次
第1部 5つの紛争事例のあらまし(ホルモン牛肉事件;サーモン事件;農産物(コドリンガ)事件
リンゴ(火傷病)事件
GMO事件)
第2部 SPS協定の主要論点に関する解釈(科学に基づく義務;適切な保護の水準/「必要である以上に貿易制限的でない」要件(5条6項)
無差別原則及び整合性の要件(2条3項、5条5項)
SPS措置の調和(3条)
手続の運用に関する義務
SPS協定の対象となる措置
予防原則)
著者等紹介
藤岡典夫[フジオカノリオ]
農林水産省農林水産政策研究所上席主任研究官。1953年大阪府生まれ。1976年京都大学法学部卒業、同年農林省入省。東京営林局総務部長、食品流通局物価対策室長を経て、1998年より農業総合研究所(現農林水産政策研究所)勤務。企画連絡室企画科長等を経て、2007年より現職。2004年早稲田大学大学院法学研究科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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