内容説明
本書は、昭和農業を支えた農業技術の第一線で活躍した研究者や、農学の発展に寄与した人びとの生の声を収録した証言集である。第5集では、経済、営農試験、さらに人物評伝(明治の応用昆虫学者・中川久知、近代農学の創始者・田中芳男)を選び、一冊にまとめた。
目次
第1話 農業近代化のための主要着眼点を五人の農業経済学者はどう考えてきたか―主体性論を中心に(横井時敬(一八六〇~一九二七)と新渡戸稲造(一八六二~一九三三)
東畑精一(一八九九~一九八三) ほか)
第2話 わが国農業経営研究の原点、三本木原営農支場での営農試験と調査研究―その回顧と評価(志を遂げ得ずに終わった短い一生;「自然科学的並びに社会科学的アプローチの結集」を志した研究体制と研究方法 ほか)
第3話 作付体系研究の経緯と農耕の技術、三本木原から出発した技術研究遍歴(三本木原営農支場、その出会いと言葉;総合研究からの逃避 ほか)
第4話 ニカメイガの防除に「葉鞘変色茎の切り取り」を提唱した明治の応用昆虫学者・中川久知(中川久知との出会い;中川久知の経歴とその調査 ほか)
第5話 近代農学の創始者・田中芳男の生涯と事績(田中芳男の生涯 ほか)
著者等紹介
西尾敏彦[ニシオトシヒコ]
1931年長野県生まれ。1955年東京大学農学部卒業。1956年農林省四国農業試験場、以後水稲栽培などの研究に従事。1990年技術会議事務局長を最後に農林水産省を退職。生物系特定産業技術研究推進機構理事、農林水産技術情報協会理事長を経て、農林水産技術情報協会名誉会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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