内容説明
ワラといえば、たいてい稲ワラを思い浮かべるよね。でも、稲ワラだけがワラじゃないんだ。かつては、ガマ、カヤ、アシなどの茎と葉も、ワラと呼んでいたんだよ。また、ムギ、ヒエ、アワ、ゴマなどの実をとりさったあとの茎と葉も、ワラと呼んでいたよ。つい50年ほど前までは、ワラでつくった製品は、生活に欠かせなかったんだ。いまでは、みることが少なくなったワラ細工だけれど、すごいパワーと性能を持っているんだよ。ぜひ、きみも、ワラ細工にチャレンジしてごらん!小学校低学年以上。
著者等紹介
みやざききよし[ミヤザキキヨシ]
1943年山梨県甲府市生まれ。1965年千葉大学工学部工業意匠学科卒業。1967年千葉大学大学院工学研究科修了。工学博士(東京大学)。現在、千葉大学理事・副学長、工学部デザイン工学科教授。中国四川大学名誉教授。日本デザイン学会監査。日本道具学会理事。日本工学教育協会理事
みずかみみのり[ミズカミミノリ]
1967年北海道札幌市生まれ。武蔵野美術短大専攻科修了後、店舗デザイナーとして百貨店の設計に携わる。退職後、セツ・モードセミナーに入学、卒業。雑誌、書籍などエディトリアル・イラストレーションで活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Aya Murakami
51
図書館本。 ガマとかアシとかもワラだったのですね。初めて知りました。昔は湿田で稲わらは採れなかった。なるほど…。草履はもちろん机やイスまで作れるとは…。藁草履の作り方が載っていたけど、実際に職場に履いていこうとすると親に怒られそう。2024/09/25
りー
15
5月に読んだ「藁 ものと人間の文化史」と同じ宮崎清さんの絵本。写真・絵が豊富でイメージしやすいけれど、絵本としては文字が多すぎ、子どもには不向き。灌漑が整備されるまでの水田は穂刈だったので、稲藁の利用はできなかったが、根の少し上を鎌で刈り取ることができるようになった7~8世紀、急速に藁文化が発展し江戸時代に最高度になる。現在の藁はほとんどが燃やされている。自然へ還っていくだけではなく、水を浄化し土を肥えさせる藁灰。同等の資源をみつけることはできるのだろうか。2020/06/14
クラーケン
2
先日、出雲大社で大しめ縄を見たせいか自分の中でワラ細工したい熱が上がってきて、この本を手に取りました。実際に作り方が載っているのはしめ縄とわらじでした。よく考えたらワラから作った縄が神聖なものとするのはお米文化の日本らしくていいなぁと改めて思う。さらによく考えたら縄文土器の時代から縄を利用してたと思うとロマンある。ただ、稲わらを利用し始めたのは乾田で鉄鎌使って収穫し脱穀するようになった7世紀頃だし、特にわらを生活用品に多用するのも生産量が高まった江戸時代ぐらいのようです。とにかく今年は家のしめ縄つくるぞ2021/11/21
しまめじ
1
農文協のシリーズは相変わらず攻めてますね!この細工シリーズ、今回もガチでわら細工の仕方のハウツーが大変詳細に掲載されていて凄いです。藁を取ってしべを取ったりそろえたり叩いたりするところから始まって草鞋を編むところまでを詳細に、絵と写真で解説しています。今藁細工だけならともかく、下ごしらえまで解説してある本なんてそうそうありませんからね~!猫つぐらの本も出たことだし、これつくってみたいな~。2016/08/14