出版社内容情報
国産材時代の到来と、「経済」と「公益」が両立する客観的・主体的条件を明らかにする。
内容説明
日本社会の近年の動向と国際的な木材事情は日本林業に追い風を吹かせている。外材圧迫論や日本森林荒廃論、果ては安易な環境崇拝に基づく林木伐採悪行論を排し、国産材時代の到来と、「経済」と「公益」が両立する客観的・主体的条件を明らかにする。
目次
序章 森の文明・木の文化
第1章 近代林業の個性
第2章 近代と林業
第3章 アグロフォレストリーのすすめ
第4章 日本林業の内なる基本問題
第5章 国有林を赤字にしたもの
第6章 「木材革命」が起きている―「国産材時代」への追い風
終章 光は「辺境」から
著者等紹介
村尾行一[ムラオコウイチ]
1934年中国・大連市に生まれる。学歴、東京大学農学部林学科卒業。東京大学大学院林学専門課程修士・博士課程修了。ドイツ・ミュンヘン大学経済学部林学科留学。学位、東京大学農学博士・東京大学農学修士。職歴、京都大学助手、東京大学助手、ミュンヘン大学客員講師、愛媛大学教授などを経て、現在著述業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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さきん
23
これからの林業は大規模単林ではなく,小規模多層林型の経営になると説く。需要も西洋化もあって無節のヒノキ材よりも節のある杉材の方が多くなるのではないかと説明する.さらに乾燥技術の導入や集成材の普及などを訴えている.経営のあり方としては、需要に合わせて、無駄な材を出さないようなあらゆる工夫に富んだ形を提案している.現在のドイツの森林管理が大いに参考になると説く.2016/12/12
でりこ
0
結局は国の一元的な管理体制が無ければ既に日本の山林はフェイタルな状況にあるということを再認識させられた。無情。2010/10/06
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