出版社内容情報
緑が住まいの空調装置。個人の家づくりと街の環境づくりをつなげるビジョンと実践例。
内容説明
個人の住まいづくりと街の環境づくりをつなげるビジョンと実践例を示し、本当の快適さを体感するための「エコロジー住宅市民学校」を紙上開講。
目次
第1章 なぜまちに森をつくるのか(伝統的な集落に学ぶ;エゴとエコとコミュニティ;微気候という共有財産…「経堂の杜」 ほか)
第2章 森をつくる住まいづくりを実践する(街の中に生まれた小さな森「欅ハウス」;すべてはここでの体験から始まった「経堂の杜」;企業による環境共生事業の可能性 ザ・ステイツ平和台 ほか)
第3章 「エコロジー住宅市民学校」ただいま開講!(入門編;夏編;冬編)
著者等紹介
甲斐徹郎[カイテツロウ]
1959年東京都生まれ。株式会社チームネット代表取締役。公益信託世田谷まちづくりファンド運営委員。都留文科大学文学部社会学科、立教大学大学院、日本女子大学非常勤講師
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takahiroyama3
1
2004年出版ながら、グリーンインフラのコンセプトを先取りしていたような一冊。本書の掲載事例の2つが、相続税に伴い、民有の自然資源が喪失することに問題を感じて始まったものでした。そこでコーポラティブ方式を導入し、自然資源の調整機能を共有します。その哲学は、家でライフスタイルが完結すると、外部環境に無関心になることが、都市の貧しさに繋がるというものです。過去の社会の不便だけど地域のつながりを感じるパラダイムには戻れない以上、自然のサービスの共有によりパラダイムの転換を図ることを目指しているようです。2021/02/25
ひさまん
1
人間にとっての森の重要性を住環境の面から指摘している。近代の工業化に伴って発展してきた今の住環境の問題・矛盾点を改善するための提案。新しいアイデアのようでもあるが、昔から人間が自然とやってきた「森と寄り添う生活」の良さを説いている。便利になった反面、延々とエネルギーを浪費しないと成り立たない現代生活に対して良い提案をしてくれている本である。2014/02/19