出版社内容情報
木の良さと美しさを人と触れ合う「かたち」に生かす、無垢材の生地仕上げ。建築家の家具作り40年の軌跡。
内容説明
人を支え、人が触れる家具は最も人間の近くにある道具である。自然の木の良さと美しさを最大限に引き出すために著者は無垢材による生地仕上げという困難な家具作りにこだわる。鮪の目利きのように原木を選び、太陽熱を利用して木材を乾燥させる。木の動きを殺さない工夫をし、膨大な数の「治具」を開発する。本物と寸分違わないミニチュア作りでアイデアを固める。日本人の体型に合ったロッキングチェアーを作るために実験装置を考え、揺れ心地実験をする。本書は建築家である著者が四〇年にわたり続けてきた家具作りの研鑽のすべてを明らかにする。
目次
木との接点―プロローグ
木えらび―年輪は語る
原木の買付けと製材
木材はなぜ狂う
無垢材は動く
椅子―最も人間の近くにある道具
人の手と道具
はんぺん椅子に見る加工プロセス
NONOチェアー製作絵日誌
「箱もの」の面白さ
折り畳む、動かす
日本人のためのロッキングチェア―
人体模型ファントム
著者等紹介
奥村昭雄[オクムラアキオ]
建築家。1928年東京都生まれ。1952年東京美術学校建築科卒。同研究員として東京芸大改築計画担当。1956年吉村順三設計事務所入所。1964年、東京芸術大学美術学部建築学科助教授。1973年、同教授。木曽三岳村に板倉民家を再生しアトリエをつくる。1978年、木曽三岳木工所設立。現在、木曽三岳奥村設計所代表。東京芸術大学名誉教授。代表的な建築作品に、NCRビル(1962年)、星野山荘(1973年)、愛知県立芸術大学(1974年)、新田体育館(1983年)、阿品土谷病院(1987年)、関西学研都市展示館(1994年)など
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感想・レビュー
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