内容説明
環境と時間の繰り返しから生まれるかたちは、限りなく複雑で、かつ美しい。こうしたかたちは自然のリズムのなかでどのようにしてつくられるのだろうか。たとえば蔓はどのように巻きつくのか。巻き貝は連続的に成長できるのか。木曽谷の景観は四〇〇年の間にどのように激変したのか。自然の力を建築に利用して快適さの質を追求してきた建築家による人と自然の博物誌。
目次
第1章 樹形を読む(種子の旅;蔓;しだれる ほか)
第2章 木曽谷物語(木曽谷の民家;ある地変―四〇〇年の語り継ぎ;真理姫の五輪塔)
第3章 不思議な生き物(日本蜜蜂の生活;猫のイブ;巻き貝、その成長の不思議)
著者等紹介
奥村昭雄[オクムラアキオ]
建築家。1928年、東京都生まれ。1952年、東京美術学校建築科卒。同研究員として東京芸術大学改築計画担当。1956年、吉村順三設計事務所入所。1964年、東京芸術大学美術学部建築科助教授。1973年、同教授。木曽三岳村に板倉民家を再生しアトリエをつくる。1978年、木曽三岳木工所設立。現在、木曽三岳奥村設計所代表。東京芸術大学名誉教授。代表的な建築作品に、NCRビル(1962年)、星野山荘(1973年)、愛知県立芸術大学(1974年、1992年)、新田体育館(1983年)、阿品土谷病院(1987年)、関西学研都市展示館(1994年)など
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