内容説明
本書は、昭和農業に関わりをもち、これからの農業技術の進歩に期待を寄せる研究者仲間の集い「昭和農業技術研究会」の講話から集録した。既刊の第一集はおもに旧農事試験場と稲作にまつわる研究を中心にまとめたが、この第二集ではバイオ研究の先駆となった研究五題をえらんでみた。
目次
第1話 植物病理学における病原学の役割―マイコプラズマ様微生物の発見を巡って(植物病理学と病原学―病原学の意義;研究の動機 ほか)
第2話 タバコ・モザイク・ウイルス研究百年史―植物バイオテクノロジーへのかけ橋として(TMVの研究一〇〇年の鳥瞰;病理学への貢献 ほか)
第3話 植物組織培養事始め―研究小史と回顧(組織培養研究の歴史;わが国における一九六〇年代までの組織培養研究 ほか)
第4話 バイオ野菜一号「ハクラン」の創出と平塚時代の思い出―戦後の野菜研究の一断面(大学から海軍へ、そして復学;特別大学院時代 ほか)
第5話 蚕系技術のたどった道―窮理法の発見から限性品種の育成へ(蚕系技術の伝来と科学技術の進展;蚕病関連技術の進歩 ほか)