出版社内容情報
銀行が企業への融資実行の是非を判断するにあたり、もっとも重視するのが決算書です。とくに貸借対照表や損益計算書等において、銀行にとってプラス材料となる仕訳(心証の良い仕訳)と、マイナス材料となる仕訳(心証を悪くするおそれのある仕訳)が存在します。
たとえば、貸借対照表上、役員借入金について、
(1)「役員借入金」という独立の勘定科目で固定負債に計上する仕訳
(2)「短期借入金」「長期借入金」として計上する仕訳
では、(1)の経理処理の方が融資担当者の心証が良く、融資に有利に働きます。
多くの税理士は、顧問先企業から受領した数字に目を通す際、対税務署の視点(つつがなく申告すること)に基づき確認・判断するだけになりがちですが、上記例のように対銀行の視点(融資に有利かどうか)もあわせ持つことができれば、“出ていくお金だけでなく、入ってくるお金の話もできる税理士”として、顧客にさまざまなアプローチや助言が可能となることでしょう。
そこで本書は、顧問先担当者や会計ソフト類により仕訳がなされた決算書(貸借対照表と損益計算書)について、税理士が銀行融資への影響という観点からもチェックできるようになるための考え方やポイントを、具体的な頻出事例(全90例)で解説します。
内容説明
経理処理ひとつで融資担当者の心証が変わる?仕訳を通じて顧問先の資金繰りをサポート!
目次
1 基礎知識(銀行融資と経理処理の関係)(税理士と仕訳;決算書の良し悪し;決算書の見方)
2 貸借対照表(資産の部;負債の部;純資産の部)
3 損益計算書(売上高・売上原価;販売費及び一般管理費;営業外収益;営業外費用;特別損失;当期純利益)
著者等紹介
諸留誕[モロトメジョウ]
税理士。諸留誕税理士事務所所長。大学卒業後、複数の税理士事務所・税理士法人を経て、2016年に開業。「資金繰りの悩みから1人でも多くの社長を解放したい」との思いから“銀行融資専門税理士”を掲げ、主に中小企業・個人事業主の財務支援を行っている。銀行融資プランナー協会正会員。開業以来毎日更新のブログ(3,000記事超、うち半数以上は銀行融資関連)をはじめ、各種SNS、YouTube、メルマガ、stand.fm、セミナー等を通じ情報発信を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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