出版社内容情報
労使トラブルが発生し複雑化する原因の一つに、日本の労働契約のルールのわかりにくさがあります。そして、労働契約のルールが反映されていない就業規則では、裁判所で通用しないことも多く、就業規則に対する信頼が揺らいでいます。
本書は、500以上の裁判例を踏まえ、就業規則に裁判例で形成された実質的なルールを反映することで、労使紛争の解決と予防に真に役立つ価値ある就業規則とするための方向性を示しています。
内容説明
裁判例にみられる就業規則の失敗例等を踏まえた「改善を要する規定例」を90以上掲載。就業規則や書式の作成にあたり検討すべき400以上の裁判例を掲載(令和の最新裁判例100以上を含む)。就業規則の文言の細部について裁判所がどのような判断をしているかを詳説。令和6年4月施行の労働基準法施行規則改正に完全対応。就業規則の運用に必要となる80の労務関連書式も収録。
目次
第1編 労使紛争予防のためにどんな就業規則をつくるべきか(労使紛争の予防と円満解決の重要性;なぜ従来型の就業規則は紛争になれば通用しないのか(5つの設例を題材に)
設例の事例は何が問題だったのか?―従来型の就業規則に抜けている視点
従来型の就業規則では労使紛争を防げない理由
円満解決志向型就業規則と従来型の就業規則の違い)
第2編 円満解決志向型就業規則の解説(総則;人事;服務規律;労働時間;休暇等;給与及び賞与;退職金;安全衛生・災害補償;表彰・懲戒;損害賠償;教育訓練;不服申立て;附則;円満解決指向型就業規則)
第3編 意見聴取と周知(意見聴取;周知)
第4編 就業規則の効力とその制限(就業規則の効力;就業規則の効力の制限)
第5編 円満解決志向型労務関連書式とその解説(採用;人事異動;私傷病休職;退職;服務規律;公益通報・ハラスメント調査;労働時間;年次有給休暇;賃金;安全衛生;労災;問題社員対応;過半数代表者の選出)
著者等紹介
西川暢春[ニシカワノブハル]
東京大学法学部卒業。25歳で弁護士となり、現在、弁護士法人咲くやこの花法律事務所代表弁護士。企業の人事担当者や社会保険労務士、人事専門家とともに企業の労務管理の改善、労使紛争の解決に取り組む。全国の企業経営者、人事担当者、社会保険労務士からZoomや電話等での相談を受け付け、事務所顧問先約500社。その他各種団体からの依頼による人事労務関連の講演等(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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