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内容説明
人口わずか500人の町、島根県の大森町にある義肢メーカーの中村ブレイスには、世界中から感謝の手紙が届いています。義手や義足、人工乳房などの義肢作りを通して出会ったお客様との感動のストーリーです。義肢装具会社・中村ブレイスに寄せられた34通の手紙が伝える仕事の喜び。
目次
第1章 私がうれしくて泣いた感謝の手紙
第2章 人の役に立つ仕事のやりがいと喜び
第3章 コンビニもない町から世界に向けた夢
第4章 義肢作りで得られた、お客様との出会い
第5章 お客様に喜ばれることを考え続ける
第6章 日本人の優しさと技術で世界に貢献する
エピローグ 大きな夢を持って働くということ
著者等紹介
中村俊郎[ナカムラトシロウ]
中村ブレイス株式会社代表取締役社長。1948年、島根県大森町生まれ。66年、島根県立大田高校を卒業後、大井義肢製作所(京都市)に入社。71年、近畿大学短期大学部商経科卒業。71年、渡米し、義肢装具メーカーで世界的に有名なホズマー社を視察。72年、モダン・オーソペディク社(アメリカ・カリフォルニア州)入社、カリフォルニア大学(UCLA)メディカルスクール、ランチョー・ロス・アミゴス病院で、当時、最先端の義肢装具の製作技術を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
165
「自分は何のために働いているの?」「働く意義は?喜びは?」そんな悩みを持つ多くの人々。義肢装具会社「中村ブレイス」設立前からの話。社長も社員も微笑ましく、優しく前を向く。社会のためになる仕事の尊さ。常にお客様に寄り添って、声を聞いて微調整、お客様目線で満足するまで突き詰める。儲けばかりを追求する世の中、競争社会から一線を引き、大きな夢を持って仕事に邁進できる貴重さ。時間がかかる夢を描く方が、長くやりがいに満たされる。日々、充実感とともに働ける生活に憧れる。自分のためよりも誰かのために。その心が社会を繋ぐ。2019/08/11
ぶんこ
52
義手義足の事は認知していましたが、乳房・手指・耳・鼻・口などを、各個人に違和感なく合わせて作っていく作業をアートとして捉え、既に治療済みとの考えから保険が効かない中、赤字で作り続ける精神に感動しました。若い頃のアメリカ修行、僻地ともいっていい実家の古い納屋からの創業とご苦労が多かったと思うのに、その苦労談より装具した個人からの感謝の手紙が多く掲載されていたところにも感動しました。中村さんの夢が後の人に繋がっているのも素晴らしい。2019/05/07
けんとまん1007
15
サブタイトルの”誰かのために働くということ”がすべてを物語っている。自分のためというのもいろいろある。家族のためもそうだろう。社会のためという場合もある。中村ブレイス、ここには一対一の関係が基本となっていて、それは、相手の人生・生き方にもつながるもの。つきなみな言い方ではない”やりがい”というものがそこにはある。ふと、自分を振り返ると、どうだろう?自分も自分なりの思いはあるつもり。まさに人にかかわるので、気づいたらそう思うようになっていた。今後のヒントがここにあるような気がする。2014/02/07
デコ
14
義肢装具会社「中村ブレイス」の経営者が語る会社の成り立ちと志。そこに届く感謝状が交互に紹介されている。届いた人工乳房を私の分身と表現されている感謝状、どんなに辛く悲しかったことでしょうか。溢れ出る感謝の気持ちがこんなにもこもった手紙をもらえるお仕事は尊いお仕事ですね。ブレイスとは支えるという意があるそうですがピッタリです。小さいお子様が書かれた感謝状にも涙が止まりませんでした。2019/05/16
ただぞぅ
13
事故や病で失った身体の欠損は治療は終わっても喪失感は続く。医療の進歩により命は失われずとも残る苦悩。そんな辛い思いを抱えている方に寄り添い応援する会社がある。島根県大森町にある「中村ブレイス」は人工乳房や指、鼻、耳などの義肢を作る義肢メーカー。精巧に作られた義肢は一見本物と区別がつかない程高い技術力を誇る。採算が取れなくても他の部門で収益を賄い経営する社会貢献的な仕事は顧客の「生きる支え」を生み出し、また喜びに満ちている。そして日本や世界中から感謝の手紙が今日も届く。働く意義や喜びを考えさせる一冊。2024/03/14
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