内容説明
向かう所敵なしで剣聖の名を欲しいままにした二天一流の極意とはなにか?武蔵晩年の書である『五輪書』を剣道に精通し、戦国時代史の第一人者である著者が平易に解き明かした入門書。非情なまでの駆け引きとテクニック、目を見張る理知的なアイデア―単なる剣技にとどまらない、人生勝負の必勝の原理。
目次
序章 『五輪書』と宮本武蔵(『五輪書』とはなにか;幼年時代からあった天才的素質 ほか)
第1章 地の巻―剣法の心がまえ(剣術だけでは達人になれない;兵法の道を好く人は稀れ ほか)
第2章 水の巻―二天一流の極意(平常心を失うな;敵にたいして心を静かに動かせ ほか)
第3章 火の巻―立合い勝負の技術(小手先に頼らず、いのちがけで;環境をフルに活用せよ ほか)
第4章 風の巻・空の巻―他流との比較(長い太刀を好むな;強い太刀では人は斬れぬ ほか)
付録 二天記(独行道)―武蔵の自戒(一生涯、欲心を起こさない;自分のやった事は後悔しない ほか)
著者等紹介
桑田忠親[クワタタダチカ]
明治35年東京生まれ、國學院大學卒。東大資料編纂所を経て、國學院大學名誉教授。文学博士。戦国時代史の第一人者として、研究に専念、執筆するかたわら、自らも剣をとり、関東大学剣道連盟参与を勤めるなど剣道の練達と教導に尽くしてきた。昭和62年、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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