内容説明
吉行は癌であることを2年半も隠されていた。医者に本当の病名を告げられると同時に、あと数日の命と宣告された。28年間、吉行にすべてを捧げた大塚英子が告げられた最期の言葉。
目次
第1章 「暗室」生活の始まり(食べない、飲まない、出さない女;ボクが生きているかぎり ほか)
第2章 吉行からの贈りもの(神様の手帳に書かれている、その日;四十年もの、三十年もの、そして二十年ものの私 ほか)
第3章 時世の変化と死生観(吉行の心を千々に乱した裕次郎の死;堪忍袋の緒が切れた、ある女流作家の言動 ほか)
第4章 運命に翻弄される吉行の苦悩(ただひたすら待つだけの悲哀と葛藤;不思議な縁を暗示する必然の出逢い ほか)
第5章 二人が交わした最期の言葉(サバイバルゲームに絶対勝つと決めた日;一番かわいそうなのはボク、次にエーコ ほか)
著者等紹介
大塚英子[オオツカエイコ]
東京都出身。HBC北海道放送東京支社、北海道東北開発公庫勤務を経て、銀座の文壇バーへ。その後、吉行淳之介と「暗室」の中で隠遁生活を送る
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感想・レビュー
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うらん
2
うーん。宮城まり子さんの本の裏面ってところなんだろうなぁ。他の女性を痛烈に批判していると思われる記述とかそこまで赤裸裸に書かなくても、と思ったけど読み終えてよく考えてみると、結局は孤独だったんだろうなぁ。書かないといられなかったと思うと切なくて哀しい。2013/07/21
びせんて
1
「ボクちゃん、エーコ」2021/11/17
なお。
1
どんだけ魅力的な男性だったんでしょう。。淳之介。
dragon~arrow
0
装丁の写真は吉行淳之介より毎月のお手当を頂いていたエアメールの封筒とそれを入れていた壁掛け物入れ。吉行に関わる他の女性に対してどういう気持ちを持って表に出した写真なのか・・・2011/05/16
悸村成一
0
読了-16冊め。図書館本。公立図書館開催《ミニ展示 吉行淳之介 生誕100年》。1995年刊『「暗室」のなかで』の改訂版・異本のような図書。2024/05/16