精神医学を視る「方法」

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  • サイズ B6判/ページ数 219p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784535984196
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C3047

出版社内容情報

大衆化する脳科学、EBMの普及、DSM-5の登場、精神科医療への毀誉褒貶――精神医学の現代的論点を一貫した方法で見通す。

第1章 二つの「脳科学の大衆化」――ヴァーチャル/リアル両面に広がるダイナミクス
第2章 精神疾患の起源と「なぜなぜ物語」――進化学をどうとらえるか
第3章 「日本人らしさ」と「うつ病らしさ」――自己イメージは集団の概念とどうかかわるか
第4章 通じない私の「アハ体験」――多元主義序論
第5章 精神医学における「多元主義」とは
第6章 まとめるべきか、分けるべきか――DSM‐5出版を記念して「分類」について考える
第7章 精神科医に必要な素養とは――アノニマスの砂漠、記名性のオアシス
第8章 精神療法と薬物療法――ステレオタイプの落とし穴
第9章 精神科の病気の境界は「あいまい」か?――精神科診断の難しさを考える(その1)
第10章 病気/健康の基準とは――精神科診断の難しさを考える(その2)
終 章 かつて存在したもの、新たに手にしたもの

【著者紹介】
京都大学大学院医学研究科精神医学教授

内容説明

脳科学の全盛、薬物療法の広がり、EBMの普及、DSM‐5の登場、精神科医療への毀誉褒貶―精神医学の現代的論点を一貫した方法で見通す。

目次

第1章 二つの「脳科学の大衆化」―ヴァーチャル/リアル両面に広がるダイナミクス
第2章 精神疾患の起源と「なぜなぜ物語」―進化学をどうとらえるか
第3章 「日本人らしさ」と「うつ病らしさ」―自己イメージは集団の概念とどうかかわるか
第4章 通じない私の「アハ体験」―多元主義序論
第5章 精神医学における「多元主義」とは
第6章 まとめるべきか、分けるべきか―DSM‐5出版を記念して「分類」について考える
第7章 精神科医に必要な素養とは?―アニノマスの砂漠、記名性のオアシス
第8章 精神療法と薬物療法―ステレオタイプの落とし穴
第9章 精神科の病気の境界は「あいまい」か?―精神科診断の難しさを考える(その1)
第10章 病気/健康の基準とは―精神科診断の難しさを考える(その2)
終章 かつて存在したもの、新たに手にしたもの

著者等紹介

村井俊哉[ムライトシヤ]
1966年大阪府生まれ。京都大学大学院医学研究科修了。医学博士。マックスプランク認知神経科学研究所、京都大学医学部附属病院助手などを経て、京都大学大学院医学研究科精神医学教室教授。専門は精神医学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

袖崎いたる

8
本書でいっきにクリプキのおもしろさに開眼させられた。そして精神医学のあいまいさは結局のところ心の概念のあいまいさにある。とはいえ医学の発展はそれらを説明可能なものにする。そのうえでなお、ヤスパースが説明に対比させて了解の語を用いたように、患者の心へと訴えかける療法も大切なのだ。2018/10/01

てぬてぬ

2
方法論的自覚を促す本。著者曰く「精神医学の基本問題にかかわるさまざまな言説の交通整理のようなことを行う」のを目的とした。 「あいまい」のような無自覚に用いる言葉の定義を掘り下げていくところは霧が晴れるようで気持ち良い。本書のフィールドは精神医学であるが、どのような分野にも応用可能な方法論であるようにも思う。2020/09/24

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