世界の人びとに健康を行き渡らせるために

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  • サイズ B6判/ページ数 183p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784535984042
  • NDC分類 498
  • Cコード C3047

出版社内容情報

国や組織を越え世界の健康問題に取り組んできた著者による医療・医学エッセイ。問題解決の難しさに呻吟しつつ、希望を見出す。

日本の読者へのあいさつ ノーマン・サルトリウス

序 文   ベネデット・サラチェ―ノ

1 健康と社会

(1) 発展と健康、どちらが先か
(2) 成功を一つの尺度で計るのは危険
――社会救済の千里の旅も最初の一歩から
(3) これほど多くの情報を享有できるのに、
世界がもっと住みやすい場所にならないのは
なぜか?
(4) ほぼパーフェクトであるというために
――政治家が使う四つの手法と決まり文句
(5) 自分たちは恵まれている
――ツナミの体験から
(6) 4月1日の学会発表へ――この世界を少しだけでも
良くするベストな選択をしよう
(7) 健康とは――WHO憲章の批判的検討を通して
(8) アフリカには百万長者が何人いるか?
――高額な薬価と増える自由診療
(9) スティグマと差別に対してなにもしない
――もはや許される選択肢ではない
(10) 病気の種類によって差が付けられるのはなぜか
――すべての人に均しく治療の機会を

2 変わりつづける世界の中での医学

(11) 科学技術の発展によって人びとは
より良いヘルスケアを受けられるようになる
――○か、×か?
(12) 世界銀行からのグッドニュース
――社会資本の概念導入
(13) エイズのパズル――酷な経験と有益な教訓
(14) 34.8℃と熱波――人命を守るフランスでの試み
(15) 病気の三つの側面を知る
――それが私たちの生きている世界そのものだから
(16) 黒い雲も裏面は銀色に輝いている
――市民社会において相互依存は権利である
(17) なにごともほどほどに
――ヒキコモリ症候群と運動依存症へ
(18) ヘルスケア・システムは多種多様
――一枚の絵ではなくモザイク画のように

3 医者として生きること、そしてそこにあるジレンマ

(19) ある流行病が世界中のヘルスケアの脅威と
なっている――制度全体の改革とともに
個人でもできる改革から始めよう
(20) モノの言い方――新薬販売の担当者に学ぼう
(21) プラセボ、その栄光を讃えよう
――治療は人間と人間の出会い
(22) 頭脳流出
(23) ドクターはなにをすべきか?
(24) ジレンマの渦中で生きるベストな方法とは
――まずジレンマに気づくこと

私が歩んできた途 ある旅人の回顧

訳者あとがき

内容説明

医療・医学が抱えるグローバルな問題の数々を柔軟な思考でとらえ、解決の途を探る。

目次

1 健康と社会(発展と健康、どちらが先か;成功を一つの尺度だけで計るのは危険―社会救済の千里の旅も最初の一歩から;これほど多くの情報を享有できるのに、世界がもっと住みやすい場所にならないのはなぜか? ほか)
2 変わりつづける世界の中での医学(科学技術の発展によって人びとはより良いヘルスケアを受けられるようになる―○か、×か?;世界銀行からのグッドニュース―社会資本の概念導入;エイズのパズル―酷な経験と有益な教訓 ほか)
3 医者として生きること、そしてそこにあるジレンマ(ある流行病が世界中のヘルスケアの脅威となっている―制度全体の改革とともに、個人でもできる改革を始めよう;モノの言い方―新薬販売の担当者に学ぼう;プラセボ、その栄光を讃えよう―治療は人間と人間の出会い ほか)

著者等紹介

サルトリウス,ノーマン[サルトリウス,ノーマン] [Sartorius,Norman]
1935年生まれ。1958年ザグレブ大学医学部を卒業し、1965年イギリスに留学、その後WHOの活動に参加(1967~93年)。1977年から精神衛生部門の部長をつとめた。その後、世界精神医学会会長に選出され(1993~99年)、現在はジュネーブに拠を置くメンタルヘルス・プログラム改善協会の会長として、活躍している。これまで世界の九つ以上の大学で教授として教鞭をとる。統合失調症、うつ病、および医療供給のあり方、社会精神医学の疫学的研究などの第一人者と知られ、その活動は精神障害者への偏見と差別をなくすこと、医療提供における平等の実現にまで向けられている

融祐子[トオルユウコ]
一橋大学大学院法学研究科博士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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cape

2
WHOや世界精神医医学会会長として活躍してきた方の医療や医学が抱える問題を考えるエッセー。経済的発展と健康、延命措置、精神疾患とスティグマの問題など、医療が抱えるグローバルな問題を、わかりやすく、簡潔に論じていて、とても興味深い。医療を人との関わりの中で見つめようとする著者の主張は、医療が抱える現代の問題を浮き彫りにしてくれる。共感、賛同するところ大。但し、著者のWHO等での成果については、異論があるだろうとは思う。2015/03/29

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