実験数学読本―真剣に遊ぶ数理実験から大学数学へ

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実験数学読本―真剣に遊ぶ数理実験から大学数学へ

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  • サイズ A5判/ページ数 248p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784535787391
  • NDC分類 410.75
  • Cコード C3041

出版社内容情報

ホームセンターでも買える材料を使った数理実験を楽しみながら、背後にある現象にまつわる数学を解きほぐして紹介する。

第0章 実験レシピと数学ワンポイント
 1.対数らせんの抽出
 2.増減表の粋な使い方
 3.石けん膜で作る縄張りの形
 4.塩山で作る内心と放物線
 5.塩山で作る縄張りの形(ボロノイ分割)
 6.素朴に円周と直径を測ってπを算出
 7.振り子の周期からπを算出
 8.針を落としてπを算出(ビュッフォンの針)
 9.光の屈折の法則
 10.楕円の描き方と楕円ミラー
 11.放物線の描き方と放物線ミラー
 12.○○が最大の形は何か?
 13.○○が最小の形は何か?
 14.作図可能・三等分可能な整数角度
 15.折り紙でモーレーの定理を解く(角の三等分問題)
 16.似非電子ホタルの同期
 17.熱の移動と過冷却水の凍結
 18.墨流しの実験と渦の表現
 19.デザイン定規で描ける曲線(サイクロイド)
 20.自作! こまと逆さごま(重心)


第1部 連続関数と微分法についての数理2章

第1章 世界でたった一つの場所――世界地図の数理
 1.世界にただ一つの場所
 2.合同変換の不動点
 3.相似変換の不動点
 4.世界地図上の不動点
 5.メルカトル図法
 6.世界地図上の不動点(続)
 7.ニュートン法

第2章 針金の枠に張られる膜の形――石けん膜の数理
 1.1円玉を水に浮かべる
 2.石けん膜の実験
 3.表面張力1
 4.表面張力2
 5.膜の張り方の法則
 6.立方体枠の場合


第2部 常微分方程式についての数理5章

第3章 ハイジの危険なブランコ――ブランコの数理
 1.運動方程式とブランコ運動
 2.単振動とハイジのブランコ
 3.特殊関数とハイジのブランコの周期
 4.ブランコのあり得ない倒立状態
 5.相図
 6.減衰振動と振れが小さくなるブランコ
 7.背中を押してもらって楽しむブランコ
 8.減衰のない強制振動と危険なブランコ
 9.パラメータ励振と自ら漕ぐブランコ

第4章 爆発する人口――指数的増殖と頭打ちの数理
 1.ねずみ算
 2.指数的増殖と頭打ち
 3.時間遅れ

第5章 大発生する虫――突発的変化の数理
 1.害虫の突発的大発生モデル
 2.モデル方程式の解析に向けて
 3.突然の大発生
 4.閾値 k_{*} = 3√3 の導出
 5.カタストロフィー
 6.ジーマンのカタストロフィー機械

第6章 最も速く粒子が滑る坂道の形――坂道の数理
 1.ブラキストクローネ問題
 2.変分問題
 3.最速降下線
 4.関数が複数の場合の変分問題
 5.等周問題
 6.懸垂線(カテナリー)

第7章 ふぞろいのメトロノームたち――メトロノームの数理
 1.メトロノームの仕組み
 2.メトロノーム運動のモデル方程式
 3.同期現象
 4.同期現象のモデル方程式
 5.0 < c = k のとき
 6.0 < c < k のとき


第3部 数値計算と次元解析についての数理2章

第8章 熱湯に氷を入れたら何度になるの?――次元の数理
 1.量と単位
 2.測定の尺度
 3.次元解析の導入
 4.バッキンガムのパイ定理
 5.いろいろな例

第9章 美味しいうどんのこね方――計算機演算の数理
 1.パイこね変換
 2.パイこね変換の数値計算――謎の現象
 3.浮動小数点数
 4.2進表現
 5.IEEE754規格
 6.パイこね変換の数値計算――謎は解けた
 7.予想外の例
 8.パイこね変換の数値計算――リベンジ


第4部 偏微分方程式についての数理3章

第10章 湯は水よりも早く凍る!?――雪氷の数理
 1.温度と熱
 2.熱方程式の導出
 3.ステファン問題
 4.ムペンバ現象
 5.雪の結晶の生涯
 6.平松式人工雪発生装置
 7.原理と特徴
 8.中谷式装置との違い
 9.雪の結晶成長モデル

第11章 船はなぜ沈まないのか?――浮沈の数理
 1.非圧縮性完全流体
 2.発散定理
 3.グリーンの公式
 4.連続方程式
 5.オイラー方程式
 6.アルキメデスの原理

第12章 数理の力でアメーバを作る――隙間流体の数理
 1.ナヴィエ-ストークス方程式
 2.ヘレ・ショウ問題

矢崎成俊[ヤザキ シゲトシ]
明治大学理工学部教授

内容説明

ホームセンターで買える材料を使った実験で、数学が「つかえる、つくれる、見い出せる!」

目次

実験レシピと数学ワンポイント
第1部 連続関数と微分法についての数理2章(世界でたった一つの場所―世界地図の数理;針金の枠に張られる膜の形―石けん膜の数理)
第2部 常微分方程式についての数理5章(ハイジの危険なブランコ―ブランコの数理;爆発する人口―指数的増殖と頭打ちの数理;大発生する虫―突発的変化の数理;最も速く粒子が滑る坂道の形―坂道の数理;ふぞろいのメトロノームたち―メトロノームの数理)
第3部 数値計算と次元解析についての数理2章(熱湯に氷を入れたら何度になるの?―次元の数理;美味しいうどんのこね方―計算機演算の数理)
第4部 偏微分方程式についての数理3章(湯は水よりも早く凍る!?―雪氷の数理;船はなぜ沈まないのか?―浮沈の数理;数理の力でアメーバを作る―隙間流体の数理)

著者等紹介

矢崎成俊[ヤザキシゲトシ]
1970年、東京都に生まれる。2000年、東京大学大学院数理科学研究科数理科学専攻博士課程修了(博士(数理科学))。電気通信大学助手、武蔵工業大学講師、宮崎大学助教授、准教授を経て、明治大学理工学部数学科教授。専門は移動境界問題の数理解析(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

karatte

17
空想科学読本から空想部分を取り除いた感じかな、と何となく思いながら読み始めたものの、副題の〈大学数学〉をすっかり失念していた。そもそもが『数学セミナー』連載記事の単行本化であり、第0章から数式ガンガン出てくるわ説明一切ないわで早くも置いてけぼり。それでも世界にただ一つの場所やハイジの危険なブランコ、メトロノーム・ろうそくの同期現象はテーマの面白さもあり楽しく読めるし、懸垂線(カテナリー)に関する数行の小史だけでもガリレイ、ライプニッツ、ホイヘンスと綺羅星の如き天才たちが出てきてワクワクが止まらない。2022/08/11

魚京童!

13
つながりがあれば面白いのに。2016/08/02

tak.pingp

1
サブタイトルのとおり、真剣に遊ぶ数理実験から大学数学へ。工学系の学生、技術者は必読だと思う。数式をすべて自分の手で展開してみたいのだが、初読では流し読み。12章あるので、興味あるネタを探すのでもよいと思う。2020/05/24

穂口

1
数学じゃなくて数理な気がする2020/04/26

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