内容説明
面倒な数学的準備は座標変換と微分計算だけにとどめ、GPS、重力波、重力レンズなどの実例に即して一般相対論に“再”入門する。巻末には、関連した約50問の計算問題と詳細な解答つき。
目次
第1章 4次元時空とシュワルツシルド計量(線素と計量;シュワルツシルド時空の性質 ほか)
第2章 一般相対論の基礎(物理量の表現:ベクトル;物理量の表現:双対ベクトル ほか)
第3章 球対称時空(球対称時空に対する計量とアインシュタイン方程式;完全流体に対するエネルギー運動量保存則 ほか)
第4章 重力波(アインシュタイン方程式の弱場近似;重力波の平面波解 ほか)
第5章 重力レンズ天文学(重力レンズの分類;レンズ方程式 ほか)
著者等紹介
須藤靖[ストウヤスシ]
1958年高知県に生まれる。1981年東京大学理学部物理学科卒業。1986年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。カリフォルニア大学バークレー校、ミラー基礎科学研究所研究員、茨城大学理学部物理教室、広島大学理論物理学研究所、京都大学基礎物理学研究所を経て、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻教授、理学博士。専門は宇宙論・太陽系外惑星(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やまやま
14
線形代数が苦手な学生はそれなりにてこずるかな、微分幾何はもっと苦手だし、とか思うのですが、ベクトルは成分だけで成立せず基底が大事という話を大量にした後で、でももう計算は成分でいきましょうというのも先生らしいです。確かにそのとおりではありますが。さて、現世で役に立つ相対論の例としてGPSの話があり、4つ目の衛星が必要となる原理が紹介されます。また、最終章では、宇宙の物質によって光が弯曲する様を描く重力レンズから宇宙の物質の成り立ちを追う例が興味深く、銀河系の暗黒物質の謎は解けそうで解けません。2021/11/07
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