出版社内容情報
関孝和の研究を“伝説上の人物”から実在した“生身の数学者”として批判的歴史学の対象とした画期的論考を集成。学位論文も収録。
佐々木力[ササキ チカラ]
総編集、中国科学院大学人文学院教授
柏崎昭文[カシワザキ アキフミ]
編集補佐、東京理科大学非常勤講師
小林龍彦[コバヤシ タツヒコ]
第2巻編集解説
目次
1 関孝和伝研究(関孝和先生伝に就いて;再び関孝和先生伝に就いて;関孝和伝論評;関孝和伝に就いて;沢口一之と関孝和の関係;川北朝鄰と関孝和伝)
2 関流形成史論考(関孝和の業績と京坂の算家並に支那の算法との関係及び比較;関流数学の免許段階の制定と変遷;関流数学の免許段階の制定と変遷に就いて―長沢規矩也氏に答う;歴史の考証に対する科学的批判の態度)
3 円理史論(円理の発明に関する論証―日本数学史上の難問題;円理の発明に就て;関孝和と微分学;宅間流の円理)
著者等紹介
佐々木力[ササキチカラ]
1947年宮城県生まれ。東北大学理学部と同大学院で数学を学んだあと、プリンストン大学大学院でマイケル・S・マホーニィやトーマス・S・クーンらから数学史並びに科学史・科学哲学を修学、Ph.D.(歴史学)。1980年から東京大学教養学部講師、助教授を経て、1991年から2010年まで教授。定年退職後、2012年から北京の中国科学院大学人文学院教授。2016年9月から中部大学中部高等学術研究所特任教授。北京化工大学客座教授
柏崎昭文[カシワザキアキフミ]
1957年岩手県生まれ。早稲田大学第一文学部人文専攻卒業、東京理科大学理学部二部数学科卒業。その後、東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻相関基礎科学系にて数学史を専攻、2005年博士課程単位取得退学。三上義夫の生涯と業績の研究が専門。東京理科大学非常勤講師。啓明学園中学校高等学校非常勤講師
小林龍彦[コバヤシタツヒコ]
1947年高知県生まれ。法政大学第二文学部卒。群馬大学工学部で道脇義正教授に師事して和算を学ぶ。2004年、東京大学より博士(学術)を取得。樹徳高校教諭を経て、1994年から前橋市立工業短期大学助教授、1997年より2013年まで前橋工科大学教授、同大学名誉教授。1998年より中国内蒙古師範大学客座教授。2013年より四日市大学関孝和数学研究所研究員。1986年日本数学史学会桑原賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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