出版社内容情報
日々の組織運営や社会活動で生じる問題を解く鍵として期待の社会関係資本には正負の面がある。実話や身近な例でわかりやすく解説。
内容説明
社会関係資本の二面性の理解は「生きづらさ」の軽減に役立つ。「生きづらさ」が社会の理不尽と現場の理不尽によるのはコロナ禍で一層明らかになっており、われわれはその理不尽を取り除くように制度を変えなければならない。つらい時、優しく背中を押してくれ、倒れそうな時に支えてくれる一冊。
目次
「生きづらさ」をやわらげる学―ソーシャル・キャピタルの視点と歴史
第1部 概論(ソーシャル・キャピタルとは何か―定義と有用性;ソーシャル・キャピタルの二面性を意識しつつ社会という箱のなかで自分の居場所を見極める;ソーシャル・キャピタルの「豊かさ」とは―強い紐帯と弱い紐帯のバランス、信頼の範囲;社会ネットワークと社会的伝染―ソーシャル・キャピタルの構造的側面)
第2部 各論(地域参加を増進するには―地域活動における男性の不利と女性の不利とを考える;風通しのよい自治会運営は橋渡し型ソーシャル・キャピタルを構築することによって可能か;行政と住民はなぜ距離があるのか―被災地やその他の事例、ソーシャル・キャピタルを操作する;橋渡し型ソーシャル・キャピタルと結束型ソーシャル・キャピタルはどう創られるのか―田野畑村での岩見ヒサさんの活動;韓国における農村・漁村地域の経済活性化―ソーシャル・キャピタルによる価値創造連鎖モデル;企業不祥事はなぜおこるのか―ソーシャル・キャピタルの視点から見た現場と社会における理不尽;“遠慮がちな”ソーシャル・キャピタル再訪―長野県須坂市の保健補導員制度を例に;親子を取り巻くつながりは生きる力を高めることができるのか―家庭内外ソーシャル・キャピタルの光と影;ソーシャル・キャピタルの世代間継承―時間・空間・歴史も踏まえた概念であるソーシャル・キャピタルをうまく利用して心地よく生きる)
著者等紹介
稲葉陽二[イナバヨウジ]
元日本大学法学部教授、東北大学大学院文学研究科リサーチ・フェロー。京都大学経済学部卒、スタンフォード大学経営大学院修了(MBA)、筑波大学博士(学術)。日本開発銀行にて海外勤務8年、日本経済研究所常務理事、日本政策投資銀行設備投資研究所長を経て研究者となる。1990年代のアメリカの停滞と格差拡大をみて、日本も同様の状態に陥ることを危惧して1996年に『「中流」が消えるアメリカ』(日本経済新聞社)を著すが、当時の主流経済学者の格差拡大への無頓着さに失望し、社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)の研究をはじめ今日にいたる。日本社会関係学会会長、日本計画行政学会副会長、日本NPO学会理事、元日本経済政策学会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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