出版社内容情報
従来の特定保健用食品(トクホ)と異なる機能性表示食品が登場した。巷に氾濫する「いわゆる健康食品」とともに、その真実を暴く。
第一章 医薬品
医薬品の性質を調べる
安全性
薬理作用
吸収から排泄まで
臨床試験
市販後
医薬品副作用被害救済制度
医薬品の事例
◎事例―サーチュイン活性化因子(レスベラトロール)
◎事例―市販後に副作用が明らかになって医薬品の登録が取り消されたソリブジン
◎事例―ベンザブロック
第二章 食品の安全性の考え方
食品が安全であるとは?
リスク分析
HACCP
リスク管理対策
いわゆる健康食品など
食品による健康被害の事例
◎事例―スギヒラタケ
◎事例―スターフルーツ
◎事例―アマメシバ
◎事例―ウコンと昆布
◎事例―ピロリジジンアルカロイド
第三章 食品と医薬品の間
食品と医薬品の間のものはどこに分類されているか
日本
オーストラリア
カナダでは「ナチュラルヘルス製品」
欧州
米国ではダイエタリーサプリメント
国際流通
いわゆる健康食品による健康被害の事例
◎事例―マヌカハニー
◎事例―中国伝統薬中アリストロキア酸によるがん
◎事例―エキナセア(欧州では伝統薬)のアレルギー警告
◎事例―イチョウ(欧州では医薬品)
◎事例―エフェドラ
◎事例―アカシア
◎事例―個人輸入の危険性
第四章 食品の機能表示はどうなっているか
EU
米国
日本
韓国
消費者を誤解させる事例
◎事例―たとえポジティブリストになっても消費者を誤解させる宣伝は可能
髪の毛が薄くなってきた女性向けのビオチンを含むサプリメントの宣伝
亜鉛や葉酸などを含むビタミンサプリメント“プレグナケア・コンセプション”の
「赤ちゃんが欲しい人に」という宣伝
マキシニュートリション・プロテインのテレビ宣伝
ビタミン入り飲料ライビーナの宣伝について
◎事例―プレスリリースで誤解させる(緑茶の健康効果)
サプリメントの宣伝内容について
根拠を調べるのはいかに難しいか―グリーンコーヒー豆抽出物
◎事例―チョコレートで痩せる
◎事例―過去の研究の亡霊(デザイナーフードピラミッドとORAC)
デザイナーフーズピラミッド
終章 食品の機能とは何か
健康食品の正体
提言
食品表示についての提言
監視計画
市販後調査でわかる事例
◎事例―フランスのニュートリビジランスシステムと紅麹
【著者紹介】
国立医薬品食品衛生研究所安全情報部第三室長
内容説明
スーパーフード、栄養補助食品、健康補助食品、栄養調整食品、…―これらはいずれも、きちんとした定義がありません。こうした巷に氾濫する、いわゆる「健康食品」とは何でしょう。本書では、私たちが身体に取り入れる、医薬品、食品、健康食品、それぞれについて、ていねいに見ていきます。そして、どういう思惑で健康食品が店頭に並んでいるのか、健康食品の正体を明らかにしていきます。
目次
第1章 医薬品はどう安全なの?(性質を調べる;医薬品の安全性 ほか)
第2章 食品が安全とは?(食品が安全とは?;リスク分析 ほか)
第3章 食品と医薬品の間に何があるの?(食品と医薬品の間にあるもの;海外から入ってくる食品で気をつけること ほか)
第4章 食品の機能表示とはどういうもの?(欧州の場合;米国の場合 ほか)
終章 食品の機能とはそもそも何?(「健康食品」の正体;二つの提言)
著者等紹介
畝山智香子[ウネヤマチカコ]
国立医薬品食品衛生研究所安全情報部第三室長。宮城県生まれ。東北大学大学院薬学研究科博士課程前期課程を修了。専門は薬理学、生化学。薬学博士。第1種放射線取扱主任者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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