内容説明
「日本」の素顔は、常に「中国」という鏡に映される。とりわけ、戦後の自己像は鮮やかだ。それ故かえって、日本人にとって、見たくない、そして見えない像でもある。されど、日中関係の「歪み」が顕わになった今、その「鏡」を直視せねばならない。では、鏡への正対を妨げるものは何か―。戦前からの中国研究の歴史を辿り、協調と対立の鏡像世界に新たな光を当てる。
目次
第1部 鏡の中の日本と中国(科学研究の方法的基礎;近代科学と「認識の客観性」;「日本漢学」と「支那研究」―その方法論上の陥穽;戦後日本の現代中国研究における方法的無自覚;むすびに代えて―コ・ビヘイビオリズムの視座)
第2部 竹内好再考と方法論のパラダイム転換(知識人と内なる民衆性;「非政治」と「政治」―水俣病の事例から;坂口安吾と劉再復―戦後と革命後;根拠地および根拠地の思想;「オリエンタリズム」と「内発的発展」―敗北の自覚をめぐって;時間のディレンマ;「情念国家」の形成とカリスマ―日中両国の相似性;時間意識と空間意識―その「ねじれ」と「時間の竜巻」l毛沢東と劉少奇、〓(とう)小平―「敗北の自覚」をめぐって
「〓(そう)扎」と「訣別」と
むすびに代えて―「日本ナショナリズム」のゆくえ―「有根」と「無根」と
著者等紹介
加々美光行[カガミミツユキ]
1944年、大阪府生まれ。愛知大学現代中国学部教授。東京大学文学部卒業後、アジア経済研究所主任研究員、愛知大学法学部教授等を経て現職。2002年10月、文部科学省「21世紀COEプログラム」採択に伴い、愛知大学国際中国学研究センター所長・COE拠点リーダーに就任。主な研究分野は現代中国政治、中国政治思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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