内容説明
本書の目的は、政策評価に必要な知識をやさしく解説することにあります。したがって本書を読むためには、高度な知識は必要ありません。また独学でも理解できるように工夫したつもりです。統計学のところで数式が出てきますが、微分・積分など高度な数学の知識はまったく必要ありません。たし算、ひき算、かけ算、わり算ができれば十分です。
目次
第1部 政策評価のための公共政策の基礎知識(公共政策の評価とは?;政策評価の考え方;準実験計画法)
第2部 政策評価のための社会調査の基礎知識(標本調査;よい調査を行なうための留意点;標本の大きさの決定)
第3部 政策評価のための統計の基礎知識(データの特徴をつかむ;データの差の検証―名義尺度と順序尺度;検定の基礎 ほか)
著者等紹介
山田治徳[ヤマダハルノリ]
1960年福井県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、大蔵省入省。在職中に米国のジョージタウン大学大学院公共政策学修士課程修了。その後、外務省出向、民間シンクタンク勤務を経て、98年10月九州大学法学部助教授。現在、九州大学大学院法学研究院助教授。専門は経済行政学、公共政策学
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感想・レビュー
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takizawa
5
大蔵省出身・公共政策専攻で留学経験のある著書による政策評価の入門書。何らかの政策目的のための手段の有効性を判断するためのツールが多数紹介されているのでこのようなタイトルになっているが,社会調査や統計学に関心のある学生にもオススメできる本。重回帰分析まで扱うが,四則演算以外本当に不要であった。巷にはデータが溢れ返っており,それに対する分析も各所で行われているが,果たしてこの数字は統計的に有意といえるのかを独力で判別できるようなリテラシーを身に付けておくとかなり強い。本書はその手助けとなる良書である。2012/05/13