目次
序章 国鉄労使関係からJR労使関係へ
第1章 国労組織運動の到達点と課題
第2章 国鉄労働組合運動の歴史と現状
第3章 国鉄労働組合の組織と機能
第4章 分会における闘いと今後の展望
第5章 労働組合の産業政策闘争の意義―交通労働組合の交通政策闘争のために
終章 労使関係の「民主化」と国労の役割
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スズキパル
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国労方針を支持し続ける文脈でまとめられた論考集。職場規律荒廃の元凶として悪名高い現場協議制についても、企業意識(従業員意識)にとらわれがちな企業別組合の制度的欠陥を補うために必要だったと主張されている。たしかに、労働者の作業手順や作業密度を緻密に計算し、労働の具体的内容を労使協議の対象としていくこと自体は西欧の産業別労働組合の交渉方式と類似している点があるのかもしれない。しかし、本書でも触れられているとおり、国労はこれらの運動方針を国鉄の関連労働者や地域活動等に広げる活動に欠いていた。2023/12/03