内容説明
流行の農業批判論に対する著者の舌鋒は鋭く、きびしく、快刀乱麻を断つ思いである。中心は無責任なジャーナリズム駁論だが、国の農政や団体や農民自身に対する「苦い良薬」の苦言もある。それだけではない。処方箋としての、肥育素牛の大量輸入論や、日本列島を縦割にする大規模米作集団の形成といった積極的提案、構想といったものもある。
目次
第1部 捨てられた農民(悪者あつかいの農民;裏切られた農村;農協と商社;21世紀の農業;政治と農業;「農地改革」証人の死)
第2部 自由化、産地は訴える(沼田知事の施策;酪農の危機;怯える肉牛飼養農家;養豚と養鶏 ほか)
第3部 自由化への6か月(ガット裁定受諾;牛肉とオレンジ;日米交渉はじまる;各界リーダー・野党の対応 ほか)
随想(あと輪が回ってる;いたずらの時効;姑の座、嫁の心情;落ちた踏み板;十銭銀貨)
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- 和書
- 意思決定と合理性